旭酒造、宇宙で獺祭を造る。三菱重工など協力、2025年後半打上げへ
マイナビニュース / 2024年12月12日 12時20分
旭酒造は、国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟内で、「人類初となる宇宙空間での酒造り」に挑戦すると12月10日に発表。2025年後半に材料を打ち上げて宇宙空間で発酵させ、地球に持ち帰って瓶詰め。「獺祭MOON – 宇宙醸造」 と名付け、1億円で販売予定だ。
旭酒造は、三菱重工業と愛知県(あいち産業科学技術総合センター)の協力の元、開発と打上げの準備を進めてきた。きぼうの活用については7月に、宇宙航空研究開発機構(JAXA)のきぼう有償利用制度で承認済み。既に醸造装置の開発に取り組んでおり、2025年後半の打上げをめざしている。
きぼうに持ち込む材料は、酒米(山田錦)、麹、酵母。きぼうに設置されている細胞培養追加実験エリア(CBEF-L)の人工重力発生機へ醸造装置を設置し、月面の重力(地球の約1/6)を再現した環境下で醸造試験を実施。世界初となる、日本酒醸造特有の技術である「並行複発酵現象」を宇宙空間で確認予定とのこと。
実験手順としては、醸造装置内に材料を入れた状態で打上げ、軌道上で宇宙飛行士によって原材料と仕込み水を混ぜ合わせることで発酵をスタートさせる。その後、自動撹拌とアルコール濃度のモニタリングを行いながらもろみの完成をめざす。
宇宙空間で発酵させた醪(もろみ)約520gは、冷凍状態で地球に持ち帰り、搾って清酒にしたあと、100mlをボトル1本に瓶詰めする(分析で必要な量を除く)。販売の詳細は別途改めてアナウンス予定としており、旭酒造では出荷額を全額、今後の日本の宇宙開発事業に寄付するとしている。
旭酒造は今回の取り組みについて、「2040年代に人類の月面への移住が実現する場合、長期間を月で暮らす中で、酒は生活に彩りを与える存在になる。水分を多く含むブドウと比べ、穀物である米は軽いため月まで輸送しやすい。将来的には米と、月にあるとされる水を使い、月面で獺祭を造りたい」とコメントしている。
(庄司亮一)
この記事に関連するニュース
-
「獺祭」の旭酒造が宇宙で酒造り、原料運びISSで発酵…成功すれば限定1本1億円で販売
読売新聞 / 2024年12月11日 22時8分
-
宇宙で日本酒造りに挑戦 獺祭の旭酒造、1本1億円
共同通信 / 2024年12月11日 20時23分
-
「獺祭」宇宙へ 国際宇宙ステーションで醸造試験実施…「ゴールは月で酒造り」
KRY山口放送 / 2024年12月11日 19時28分
-
人類初、「獺祭」の旭酒造が宇宙での日本酒造りに挑む 1本限定1億円で販売
食品新聞 / 2024年12月11日 14時32分
-
人類初、宇宙で日本酒造りに挑戦します。獺祭を国際宇宙ステーション/「きぼう」日本実験棟で醸造し、地球に一本分を持ち帰ります。
PR TIMES / 2024年12月11日 11時45分
ランキング
-
1話題の動画生成AI「Sora」で「俺が喋る映像」を作りたい! 試行錯誤してみた
ITmedia NEWS / 2024年12月12日 7時20分
-
2Y!mobile「シンプル2 M」も20→30GBに増量、月額料金そのままで “ahamoショック”余波か
ITmedia Mobile / 2024年12月12日 11時8分
-
3auの「Galaxy S24 FE」を速攻レビュー 上位モデルに迫る性能にAI体験、7万9800円から
ITmedia Mobile / 2024年12月12日 10時5分
-
4『原神』チートツール制作者に法の鉄槌、知的財産権侵害判決の結果は150万ドルの損害賠償…元々5万ドル以上を宣言も、膨れ上がる
Game*Spark / 2024年12月12日 11時54分
-
5今売れている「プリンター」おすすめ3選&ランキング 4000円台でコスパ抜群! 年賀状作成やスマホプリントにも対応【2024年12月版】
Fav-Log by ITmedia / 2024年12月12日 8時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください