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キヤノン「EOS R1」画像編レビュー 注目の画質&AF性能を実写でチェック!

マイナビニュース / 2024年12月17日 19時0分

まずISO3200まではノイズレスと言ってよいレベル。色合いや階調の変化もありません。ノイズが気になる人も、この感度までなら安心して使えるように思えます。ISO6400でわずかにノイズが乗りはじめますが、解像感の低下などは見受けられません。ISO12800になるとノイズの発生が見極めやすくなり、ISO25600ではハッキリ認識できるようになります。ただし、さほど悪い印象はありません。解像感の低下や色のにじみもわずかです。これはISO51200も同様です。ISO102400になると、輝度ノイズに加え色ノイズが現れるようになり、解像感の低下や色のにじみも目立つようになります。ただし、ISO102400という高感度であることを考えれば、これはこれでノイズや画質の低下をよく抑えているもので、フルサイズ2400万画素の裏面照射積層CMOSセンサーの実力と述べてよいでしょう。

「プリ連続撮影」については、サギ(チュウサギ?)を狙いました。カメラは構えていたものの、油断した隙に飛び立ってしまい慌ててシャッターを切ったカットですが、しっかり飛び立つ瞬間も写し止めることができました。この機能は、野鳥や昆虫など思いもよらぬ動きをする被写体や、水が水面に落ちた瞬間のような一瞬を捉える撮影などでは重宝しそう。電子シャッターの可能性を強く感じさせるものです。ただし、シャッターチャンスだと思って何度もシャッターボタンを全押しすると、あっという間に無駄な画像が記録されてしまうのと、長時間シャッターボタンの半押しを続けるとバッテリーの減りが速くなり、さらにイメージセンサーが熱を持ち出すので注意が必要です。

今回の作例撮影は楽しいものでした。掲載した写真はそのほんの一部ですが、特に動体撮影では狙い通りの写真が撮れたときにこのカメラの実力の片鱗を見せつけられたように思えるとともに、写真が上手くなった気になりました。高機能・高性能であるEOS R1は、以上のように高いポテンシャルを秘めたカメラです。その実力を遺憾なく引き出すには、搭載される機能を理解し、そしていかに応用していくかが、ユーザーに与えられた命題となりそうです。一般向けとは言い難いプライスタグを提げていますが、スポーツやクルマ・オートバイなどのレース、鉄道、航空機など動くものだけでなく、ポートレートや動物なども含めシャッターチャンスに神経を尖らす被写体の撮影では、使い込むことで頼もしい相棒となるカメラであることは間違いないようです。

*掲載した作例はすべて撮ったままのJPEG画像となります。撮影後の編集加工やトリミングは一切行っていません。

著者 : 大浦タケシ おおうらたけし 宮崎県都城市生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業後、雑誌カメラマンやデザイン企画会社を経てフォトグラファーとして独立。以後、カメラ誌および一般紙、Web媒体を中心に多方面で活動を行う。日本写真家協会(JPS)会員。 この著者の記事一覧はこちら
(大浦タケシ)



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