「横浜モデル」が挑むデジタルテクノロジーを活用した未来の子どもの心のケア
マイナビニュース / 2024年12月25日 10時0分
横浜市が推進する「横浜教育データサイエンス・ラボ」は、教職員や企業、大学が連携し、子どものこころの変化を捉え、不調を軽減する全国でも珍しい取り組みを進めており注目を集めている。本記事では、11月21日に開催された第2回目のラボでの、共同研究契約締結式、参加者による鼎談やディスカッションの内容を詳しく紹介し、新たな取り組みとして期待される「横浜モデル」の可能性などを探る。
○■産学官連携で子どものこころの変化を捉え、不調を軽減する
横浜市が推進する「横浜教育データサイエンス・ラボ」で取り上げている一つのテーマが、教育と医療のデータ連携を通じて子どものこころの変化を捉え、不調を軽減する新たな取り組みだ。「第2回 横浜教育データサイエンス・ラボ」が、2024年11月21日、横浜市西区のみなとみらい地域にあるY-PORTセンター公民連携オフィス 情報発信拠点GALERIOで開催された。このイベントには、横浜市立大学をはじめとする大学研究者、企業、そして市の教職員が参加し、子どものこころの不調を可視化し、軽減するための実践的な議論が行われた。
横浜市では、令和6年6月に児童生徒約26万人を対象とした教育ビッグデータ活用システム「横浜St☆dy Navi」を導入。これにより、エビデンスに基づく学びの実現や教育内容の充実を図る基盤が整備された。さらに、9月には「第1回 横浜教育データサイエンス・ラボ」を開催。教員、大学、企業の三者が共創し、教育データを分析することで、現場の課題解決を目指すプロジェクトが始動している。
そしてこの日、横浜市教育委員会は横浜市立大学と共同研究契約を締結。これにより、教育データが医療分野の専門的知見と結びつけられることで、「横浜モデル」の具体化が進められることになる。「横浜モデル」は、データ分析を通じて子どものこころの状態を把握し、適切なケアにつなげる仕組みだ。今回は、鶴見区の獅子ケ谷小学校と瀬谷区の瀬谷中学校がモデル校として指定され、2024年11月22日から2025年1月末までの期間にデータ収集と実践が行われる予定である。
○■「横浜モデル」への期待や課題を活発に議論
横浜教育データサイエンス・ラボは、若手から中堅の教職員、大学研究者、企業が共同で研究を進める場として機能している。教育データの分析・加工においては、教員の現場感覚や課題意識を起点に、大学や企業の技術と知見を組み合わせるアプローチが取られている。これにより、教職員や児童生徒にとって有益なデータが提供され、現場での活用が期待されている。
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