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どこでもサイエンス 第297回 “布”なおはなし

マイナビニュース / 2024年12月18日 11時47分

画像提供:マイナビニュース

人類の歴史のスタートといえば、“火”の支配とよくいいます。あとは農耕もですな。そして、もう1つ重要なことに、布の発明があったんじゃね?。とふと思ったので、少しだけ布について調べてみました。今回は、布のおはなしです。

布、cloth、tissu、フランス語でいわなくてもよいか。布。世の中見渡してみると、布ばかりでございます。衣類、寝具、包装用品、タオル、カーペットなどはもとより、マスクやガーゼなどの衛生用品、蒸したり漉したりと調理道具、船の帆、旗や幟、エアコンから大規模な工業用のフィルターなど、ありとあらゆるところ布は登場いたします。

そんな布を作るベースは、糸です。糸を織機で縦横に織ることで布は登場します。その糸は各種の繊維を撚ることで作ります。羊毛などの動物の毛、カイコが作る絹、木綿、麻といった天然素材のほか、ナイロンなどの化学繊維が原材料になりますな。

また、昨今は「不織布(ふしょくふ)」といって、織らないで形成する布もよく登場します。羊毛を絡ませ、プレスして作るフェルトにはじまり、不織布は様々な材料を様々な方法で加工され作られています。少し前は、不織布のマスクが性能がよいといって話題になりました。紙もある意味不織布なのですが、紙はドロドロにした状態で水に浮かべて「紙漉きをする」という工程があるため、布とは区別されているようです。

さて、そんな布なのですが「いつからあったん?」と言われると、若干答えに詰まりますな。えー、604年に十七条憲法を作った聖徳太子は衣の色で階級分けていたというし、アルキメデスが「エウレーカ」といいながら「裸で」走った(つまり本当は服を着ていた)のが紀元前250年くらい。中国の“キングダム”の春秋戦国時代の後の秦の始皇帝の兵馬俑も同じくらいで服というか鎧を着てるし、紀元前1300年以前のエジプトのツタンカーメンの副葬品も布の服を着ているように見えますな。

布の中で、最も古くから利用されていたのは麻、いわゆるリネンだとされています。ツタンカーメン以前のエジプトのファラオの4000年前のミイラは亜麻布で包まれていたといいます。さらに、日本麻紡績協会によると、古代メソポタミア地域で1万年前には麻は使われており、さらに3万年前には染められた麻糸がジョージア共和国で発見されているということです。ただ、糸は毛皮を繕いあわせるのや、釣り糸などに使われていたからであって、ただちに布かというと、それはどうなんだろうとは思いますな。まあ、カラフルなようなので、布を作ろうとしていたか、布がバラバラになったのであろうと。そして、布につくシラミの研究から7万年前にはどうも布があったらしいという論文はあるそうです。意外とわからんもんですな。布の歴史。

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