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中村勘三郎さんから受け継がれる様々な“愛”――親友・大竹しのぶ、中村屋ドキュメンタリーで念願の語り

マイナビニュース / 2024年12月20日 7時0分

●映像からも伝わる勘三郎さんの「息を飲む迫力」
勘三郎さんが亡くなって12年という年月が経ち、人々の記憶から消えていくおそれもある中で、「映像でもパッと出てくるだけでハッと息を飲む迫力がありますよね。だから、こういう番組を作ってくださって、中村屋の元である勘三郎さんを伝えてくれるのは、友達としてもうれしいなと思います」と感謝。

これまでも同シリーズのナレーションを熱望していたもののかなわなかったが、ついに今回実現したことに「本当にうれしいです」と喜びがあふれ出た。

今回の番組では、在りし日の勘三郎さんの映像もふんだんに流れ、「当時のことを知っているからこそ、一緒に努力したり、一緒にハラハラしたり、一緒に拍手したりという思いで読んでいました」と、語りを吹き込んだ心境を明かした。
○腹筋背筋がなくても舞台で動ける理由

改めて、勘三郎さんへの思いを聞くと、「今回のナレーション原稿に“十三回忌…今年ほど中村勘三郎という歌舞伎役者の偉大さを感じさせられた年はありません”とあったのですが、“今年だけじゃなくてずっとだから!”と言って直させてもらいました(笑)。哲明さんを知っている私や野田(秀樹)さんもそうですが、舞台の人間はみんな“哲明さんがいたらいいのになあ”と思うんです。哲明さんに“いい芝居だったね”と言われたい。それは、私が舞台に立っている限り思うことですね」と、その存在の大きさを語る。

今だから話せる秘話を聞くと、「明かせないことが多いです(笑)」と言って少し考えてから、「奥様の好江ちゃんと3人で海外に行った時、好江ちゃんが“腹筋背筋してごらん”と言ったら、私も哲明さんも全然できなくて(笑)。それでも舞台では何であんなに動けるんだって話になったら、哲明さんが“俺たちには芝居筋肉っていうのが付いてるんだよ。その時に必要な筋肉を稽古で培えばいいんだ”って言ってました(笑)」というエピソードを披露。

さらに、「哲明さんはめっちゃ体が硬いんですよ。それを見て、好江ちゃんが“どうしてそれで踊れるんだ”って不思議がって笑ってましたね」と、当時を懐かしんでいた。

●大竹しのぶ1957年生まれ、東京都出身。75年に『青春の門 -筑豊編-』で本格的デビュー。同年、NHK連続テレビ小説『水色の時』で脚光を集め、以降、数々の映画・ドラマなどで活躍する。近年は『PICU 小児集中治療室』『海のはじまり』(フジテレビ)などのドラマに出演。音楽活動も精力的に行い、1月21日にはビルボードライブ大阪、2月4日にブルーノート東京、また4月26・27日は八ヶ岳高原音楽堂でライブを予定している。
(中島優)



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