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長崎県西海市、生成AI×kintoneを全庁導入‐年間2000時間の業務削減へ

マイナビニュース / 2024年12月20日 18時19分

画像提供:マイナビニュース

サイボウズは12月20日、長崎県西海市が生成AIと同社のノーコード開発ツール「kintone(キントーン)」を活用した取り組みを開始したと発表した。西海市は議会答弁書の作成補助や画像内の文字起こしなどの業務に生成AIを取り入れ、kintoneを生成AI活用の全庁基盤として採用。業務効率化を実現し、年間で2000時間を超える業務削減を達成したという。

西海市は以前より一般用途向けの生成AIを導入していたが、答弁書作成などの特定分野に特化した回答の生成ができず、職員が自治体業務で十分に活用しきれない状況だった。そこで、西海クリエイティブカンパニーが提供する自治体向けAIサービス「ばりぐっどくん」が、kintoneを基盤に全庁導入された。

「ばりぐっどくん」は、西海市が公開している過去の情報を追加学習できるため、西海市の業務に合ったより精度の高いアウトプットが可能。さらに、kintoneを基盤とすることで利用しやすいUIを実現し、LGWAN-ASPを経由してkintoneにアクセスすることで安全性が高い環境で利用できるようになった。

具体的には、議会答弁書の作成補助に加え、画像内の文字起こし、翻訳など、さまざまな業務に生成AIを活用している。例えば、議会答弁書作成においてkintoneで質問を入力し「回答スタート」ボタンを押すだけで過去の議事録などの公開情報を活用して生成AIが回答を返す。

kintoneを基盤とした生成AIの試験運用開始後2カ月で実施した全庁調査では、57%の職員がログインし、それぞれのモデルの合算で年間2072時間の業務削減効果が確認できたという。また、同調査によると約9割の職員がkintoneと生成AIの有効性を実感していると回答し、部署や役職によらず利用が広がっている。

同市は今後も、生成AIの活用促進の足掛かりを築き、ITの知識がなくても誰でも業務改善に必要なアプリを簡単に開発できる、kintoneの特長を生かして全庁でDX推進に取り組んでいくとのことだ。
(早川竜太)

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