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未来の内航船員を目指して - 沖縄水産の生徒が進路相談会に参加、イマドキの生徒たちの特徴は?

マイナビニュース / 2024年12月24日 18時8分

このほか、海洋工事(クレーン船)を行う深田サルベージ建設、輸送(配送ドライバー、海上輸送)を行うりゅうせき、調査船・実習船の乗組員の業務の日本海洋事業、日本の海を巡る練習船船員の仕事の独立行政法人海技教育機構がブースを連ねた。

○イマドキの生徒たちの特徴は?

沖縄水産高校の當間長(とうま ひさし)先生に話を聞いた。今回の進路相談会には、同校の1~2年生が450名ほど参加している。

「沖縄水産高校の生徒たちは、進路を決定する時期が遅め。3年生になっても、具体的な進路が決まらない子も珍しくないんです。そこで学校でも、進路相談会のようなきっかけをいくつか作っています。早い段階から企業の担当者に話を聞いておくことは有意義に思います」と當間先生。いろんな情報に触れて視野を広げてもらえるように、就職志望の生徒には企業2社と学校1校、進学志望の生徒には企業1社と学校2校から話を聞くよう呼びかけた。

ちなみに本科の海洋技術科(航海類型、機関類型)の生徒たちの8割ほどが内航海運をはじめとする船舶に関わる仕事に就いている。「最近は漁業関係に進む生徒は少なくなってきました」と當間先生。

最近の生徒たちには、どんな傾向があるのだろう?「長い航海はどちらかと言うと敬遠気味で、毎日、家に帰ることのできる仕事が選ばれがちです。また、給料より休みの日数を重視する印象がありますね」と分析する。あとは高校の先輩、あるいは沖縄出身の社員がいる会社が強いという。

そして、出世したがらない傾向も。「実際にうちの卒業生にも、就職して5年働き、実務経験の年数は充分に足りているのに上の資格を取得したがらない、といった子たちがいます。企業が促しても『これ以上は良いです』と断られてしまうんだそう。ある企業の担当者が、そんな風に嘆いていました」。

あらためて、進路相談会を「情報収集の場にしてもらえたら」と當間先生。大学に進むにしても、先に企業・職業を知ったうえで進学したら良い、と続ける。

ちなみに、本当なら保護者にも来てほしかったそうだ。「沖縄の人たちは、子どもを県外に出したがらないんです。地元志向が強い。生徒が『県外の会社や大学に行きたい』と就職や進学を希望しても、親の意向で県内の企業・学校に進路が変更されてしまうことも珍しくありません。もちろん、必ずしも県外の企業や学校の方が優れているとは思いません。でも若いうちに外から沖縄を見ることも大事です。親御さんたちにも、こうした機会に子どもと一緒になって情報収集してもらい、いろんな可能性があることを分かってもらえたら良いですね」と語った。

近藤謙太郎 こんどうけんたろう 1977年生まれ、早稲田大学卒業。出版社勤務を経て、フリーランスとして独立。通信業界やデジタル業界を中心に活動しており、最近はスポーツ分野やヘルスケア分野にも出没するように。日本各地、遠方の取材も大好き。趣味はカメラ、旅行、楽器の演奏など。動画の撮影と編集も楽しくなってきた。 この著者の記事一覧はこちら
(近藤謙太郎)



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