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「Yahoo!天気」の中の人に聞く、気候変動時代の天気アプリにおける“ひと目でわかる”ようにするための工夫

マイナビニュース / 2024年12月25日 16時43分

もちろん、天気予報は外れることもあります。天気のニュアンスをより詳細に伝えることは、「“外れた感の軽減”にもつながると、個人的には考えています」と梶谷さん。「パッと見て天気のニュアンスが掴めれば、その日の行動の意思決定が素早くできる。そういうアプリを目指していきたい」と話します。
ユーザーの声を反映しつつ、目指すのは「当たり前」に使えること

「Yahoo!天気」では、ユーザーのニーズをつかむために、アプリ内にユーザーが意見を投稿できるしくみを常設しているほか、どの機能がどれぐらい使われているかといった数字を毎日集計しています。また、ユーザーがどの天気予報アプリをよく使っているか、その理由、最も重視しているコンテンツや情報は何かといった調査も定期的に実施。常にユーザーの声を反映したアプリ開発を心がけているそうです。

今年刷新されたAndroidのウィジェットにも、そうしたユーザーの声が反映されていると熊田さん。たとえば「気温グラフ」ウィジェットには、当日だけでなく前日のグラフも表示。昨日より暑いのか寒いのかを知りたいというニーズに応えるものになっています。また「雨雲レーダー」ウィジェットには、雨がいつ降り始めるかが分かる文言のほか、グラフも表示。いつどのくらい降るかが、ひと目でわかるようになっています。さらに背景を透過にして、壁紙などを隠さない工夫もされています。

気候変動時代に「ユーザーが求める情報も変わってきている」と熊田さん。「今日/明日という1日単位じゃなくて、今は3時間ごと、1時間ごと、さらには5分後が知りたいというように、求められる時間幅がどんどん狭くなってきています。また気温や湿度の数字だけでなく、それは体感としてはどのくらいかを知りたいという声もよくいただきます。多くの人がより詳細な気象情報を求めていると感じています」。

とはいえユーザーの求めに応じて、あれもこれもと情報を連ねれば、わかりやすさが損なわれる可能性もあります。だからこそ、どう情報を出せばより伝わるのか何度も検証を重ねながら、「ファーストビュー」にとことんこだわるのだと熊田さん。「そういう細かなこだわりに気づかれることはありませんが、気づかれないということは、ごく当り前に見られているということ。無意識に見られるのが良いアプリだと思うので、これからも気づかれないところにこだわっていきたい」という言葉がとても印象に残りました。

著者 : 太田百合子 おおたゆりこ テックライター、エディター。インターネット黎明期よりWebディレクションやインターネット関連のフリーペーパー、情報誌の立ち上げに携わる。以降パソコン、携帯電話、スマートフォンからウェアラブルデバイス、IoT機器まで、身近なデジタルガジェットと、それら通じて利用できる様々なサービス、アプリケーション、および関連ビジネスを中心に取材・執筆活動を続けている。 この著者の記事一覧はこちら
(太田百合子)



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