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大河原克行のNewsInsight 第344回 家電生産の国内拠点、スマート工場化が進む日立GLSの栃木事業所を見てきた

マイナビニュース / 2024年12月29日 23時27分

画像提供:マイナビニュース

日立グローバルライフソリューションズ(日立GLS)は、冷蔵庫の生産などを行う栃木事業所を公開した。冷蔵庫の組立工程では、約90台の多関節ロボットを導入し、重たい材料や大型の筐体を持ち運んだり、シール剤を塗布したりといった作業を行っており、異なる機種を生産する混流生産における自動化を進めているのが特徴だ。栃木事業所を訪れ、その取り組みを追った。

栃木県栃木市大平町にある日立GLS 栃木事業所は、東武日光線の新大平下駅を降りると、正門までは徒歩で数分。すぐ目の前に大きな敷地が広がる。

1945年1月に、日立製作所栃木工場として設立。1946年から冷蔵庫の生産を開始し、約80年間に渡り、冷熱製品の開発、生産を手掛けている拠点だ。

今年、生誕150年を迎えた日立製作所の創業者である小平浪平氏が、栃木市の出身であり、それが縁となり設立した事業所であり、いまでも残る創業者の生家は、栃木事業所から車で約30分の距離にある。

栃木事業所の敷地面積は、約89万6000平方メートルで、従業員数は約1300人。冷蔵庫およびエココキュートといったヒートポンプや断熱などの技術を生かした省エネ性能の高い製品を生産しているのが特徴だ。冷蔵庫の生産能力は月産5万台、ヒートポンプユニットは月産1万2000台。冷蔵庫は主に国内向けの400L以上の製品を生産し、一部海外向け製品も生産している。

同じ敷地内には、家電4製品のリサイクルを行う関東エコリサイクルや、日立ジョンソンコントロール空調のルームエアコンおよび圧縮機の生産拠点もある。

2012年からは、日立栃木理科クラブをスタート。栃木事業所の退職者コミュニティが中心となり、小学生に理科の魅力を伝えるモノづくり教室をボランティアで運営し、地域への貢献活動にも力を注いでいる。

栃木事業所の特徴のひとつが、自動化およびデジタル化を軸とした「スマート工場化」に取り組んでいることだ。また、働きやすい職場づくりを推進しており、「サステナブルなモノづくりで、お客様に喜ばれる高品質の製品を生産している」(日立グローバルライフソリューションズ 常務取締役COO ホームソリューション事業部長の豊島久則氏)と語る。

組立ラインの自動化に力を注いでおり、とくに、作業にばらつきが発生する工程ではロボットの導入を促進。属人的なヒューマンエラーの排除につなげているほか、検査工程の自動化により、品質向上も実現している。これまでに培ってきた内製による改善力を生かして、ロボットおよびセンシング技術を融合した自動化を進め、安全で、高品質なモノづくりを可能にしている。

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