山田祥平のニュース羅針盤 第470回 2024年は「すごいなAI」、2025年は「どうするAI」
マイナビニュース / 2024年12月31日 6時0分
すごいなAI。もう2024年はこれにつきる。けれども、多くのユーザーのうち、このトレンドに気がついているのはいったいどのくらいだろうか。
ちょっとしたことを知りたいと思ったときに、以前のようにGoogleの検索ボックスにいくつかキーワードを羅列して検索結果を順に開いて、なんとなく確からしく、自分で納得がいく結果が得られたところで次を開くのをやめる……というやり方を変えたどうかということだ。
それはまだわずかであるけれど、昨日とまったく同じ検索ボックスの背景にいるのが検索エンジンではなく別のAIにすげかわっているかもしれないと考えれば、多くの市民の行動には、いろんな影響が出てくるに違いない。
○疑問をAIに尋ねる「もうひとつの選択肢」
少なくともAIの浸透によってもうひとつの選択肢ができた。AIにチャットで尋ねるという選択肢だ。つまりAIとの会話が新しい当たり前になるし、すでになってもいる。
最初は話題にはなったが利用するハードルが高かった。場合によっては利用するのに費用も必要だった。だが、多くのサービスは無料でも使えるようになっている。Google検索が無料なのと同じだ。YouTubeを検索に使う層が増えてきたのと同じで、便利な方に一気に流れていくのは目に見えている。
キーワードを並べての単純検索ではなく、AIに対して会話をするように自然言語で問いかけると、AIがそれに答えてくれる。必要なら、ウェブ検索もすませたうえで回答してくれる。一般的なユーザーにとっては従来の検索よりもずっと便利に感じるはずだ。
調べたいことが明確なユーザーは違うかもしれないが、そこがボンヤリしているユーザーには、AIによるナビゲートが役にたつ。「そうだよ、これを探していたんだよ」という錯覚だ。ほとんどのユーザーは納得してそれでよしとするだろう。
○浸透するAIをどうカネにしていくのか
来年から数年をかけ、多くのユーザーの探し物体験は、大きく変わっていくだろう。そこでは広告のあり方やインターネットサイトの立ち位置や表現、そして、SNSにおける個々人のメッセージングといったものにも大きな変化が訪れるにちがいない。
今、AIの市場でしのぎを削っている各社は、莫大な投資を続けている。先だっても、OpenAIが営利法人主体で事業を運営することを発表して話題になった。
一般に浸透するAIをどのようにカネにしていくのか。この先はその手腕が問われることになる。検索ビジネスは広告ビジネスでもあったわけだが、この先のAIビジネスを維持するためには、ある種のサブスクリプション以外のビジネスモデルはあるのだろうか。
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