厳しい状況を乗り越え、次の成長戦略に向けたシナリオを作り、前に向かって進んでいく - セイコーエプソン 小川社長
マイナビニュース / 2025年1月7日 11時0分
2025年の年頭にあたり、セイコーエプソン 代表取締役社長 小川恭範氏は年頭所感として、以下を発表した。
2025年 エプソン 年頭所感
2024年を振り返ると、各国・地域における市場環境について濃淡はありましたが、当社の大容量インクタンクプリンターは世界累積販売台数1億台を達成し、またエプソングループ全拠点(*)の使用電力を100%再生可能エネルギー化(2023年12月達成)に加え、安定的な再生可能エネルギーの調達を目指しバイオマス発電所の建設を計画化など、持続可能な社会の実現に向けて確実に進捗を図ってきた1年でした。
しかし、エプソンを取り巻く環境は厳しさを増しています。世界的なインフレ、景気低迷による市場の冷え込みは、業績に直結します。私たちは、こういった変化に素早く対応していく必要がありますが、変化対応力は十分とは言えません。当面の対応としては固定費の抑制に加え、生産性の向上などにも取り組む必要があります。エプソングループ全体で筋肉質な経営に変え、足場を固めていくことは、将来成長に向けて非常に大きな意味があります。厳しい状況を乗り越え、次の成長戦略に向けたシナリオを作り、前に向かって進んでいきたいと思います。今は成長の足場をしっかりと固める時期であり、そのためにはエプソンの人的資本経営の考え方に基づいた取り組みも必要です。
一方、足元に目を移すと、大きく成長している事業や販売地域があります。Fiery社との事業統合は、印刷プロセスのデジタル化を加速するとともに、長期的には同社の持つノウハウやソフトウェア開発基盤などを当社の基盤技術としていくことを想定しています。外部資源の積極的な活用、すなわち「共創」を実現する会社になっていくことも狙いの一つです。このような事業拡大の取り組みに加え、将来期待できる技術開発も進んでいます。私たちは、次の中長期戦略の構築およびその実現に向けて大きな変革を加速していきます。中長期の事業成長へ向けた検討は、すでに始まっています。
エプソンは、パーパスである「『省・小・精』から生み出す価値で、人と地球を豊かに彩る」を胸に、長期視点を常に意識し、成長の歩みを止めず進んでいきます。
*一部、販売拠点などの電力量が特定できない賃借物件は除く
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