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ispaceの月面ランダー「RESILIENCE」が打ち上げ成功、2回目の挑戦に出発

マイナビニュース / 2025年1月15日 20時0分

画像提供:マイナビニュース

ispaceは1月15日、米国フロリダ州のケネディ宇宙センターより、同社の月面探査プログラム「HAKUTO-R」ミッション2の打ち上げを実施した。同ミッションのオフィシャルパートナーである三井住友銀行の本店では、打ち上げイベントを開催。従業員、家族、関係者ら約300名が集まり、中継映像で打ち上げを見守った。

ispaceの打ち上げは今回が2回目。2022年12月11日に打ち上げた最初のミッションでは、着陸の直前まで順調に進んだものの、高度推定にミスがあり、着陸に失敗していた。今回使用するランダー「RESILIENCE」は前回と同型の機体で、主にソフトウェア面を改良。2回目の挑戦で、初の着陸成功を狙う。

RESILIENCEは前回と同じく、SpaceXのFalcon 9ロケットに搭載。なお今回の打ち上げは相乗りになっており、RESILIENCEの上部には、米Firefly Aerospaceの月面ランダー「Blue Ghost」も搭載している。Blue Ghostは今回が初フライトだ。

民間開発の月面ランダーが2機、同じロケットに搭載されて打ち上げを行うのは今回が世界で初めて。今後、月面での商業活動が本格化する時代のスタートという意味でも、象徴的な打ち上げと言えるかもしれない。

打ち上げイベントには、同社代表取締役CEOの袴田武史氏や、宇宙飛行士の山崎直子氏らがゲストとして登壇、ともに打ち上げを見守った。ロケットは予定通り、15時11分(日本時間)に点火。ランダーの旅立ちを見届けた袴田氏は、「素晴らしい打ち上げだった。一安心」と、安堵の表情を見せた。

ロケットのフライトは順調に進み、打ち上げの1時間5分後に、まずBlue Ghostを分離。その後、高度を上げるために第2段エンジンを1秒だけ噴射して、打ち上げの1時間33分後に、RESILIENCEの分離が行われた。中継画面にRESILIENCEの分離が映し出されると、会場ではこの日一番の大きな歓声と拍手が沸き起こった。

RESILIENCEは今後、4カ月半後に月面へ着陸する予定だ。イベント終了後、袴田氏は「着陸に成功すれば、ispaceにとって、大きな大きな一歩になる」とコメント。民間で月面着陸に成功したのはまだ米Intuitive Machinesの1社のみだが、「一度クリアできると、多くの人の考え方が変わる。その景色を早く見てみたい」と意気込んだ。

なお、ランダーの状況などについては、明日(1月16日)の9時15分より開催される記者会見にて、説明される予定。続報をお待ちいただきたい。
(大塚実)

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