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非宇宙企業を宇宙産業に巻き込む人工衛星活用コンテスト「NEDO Challenge」

マイナビニュース / 2025年1月17日 21時14分

“経プロ”とも呼称される1つ目のプログラムでは、海洋DXや海洋状況の把握に貢献する衛星コンステレーション技術、衛星間および衛星・地上間の光通信を実現するための衛星コンステレーション技術、そして小型衛星のセンシング能力を高めるための他波長赤外線センサをそれぞれ開発しているとのこと。また超小型衛星汎用バスの開発では、100kg級衛星および6Uキューブサットを対象に、受注から運用までの迅速化・高効率化につながる技術の実現が目指され、軌道上実証なども行われる。

説明会に登壇したNEDO 航空・宇宙部 宇宙産業チームの酒井謙二専門調査員は、これら2つのプログラムについて「宇宙産業に携わる既存のプレイヤーたちを対象とした事業」とし、「いわば“一本釣り漁”のようなもの」と表現した。それに対し、残る懸賞金活用型プログラムについては、「新たなプレイヤーを巻き込むため、すそ野を大きく広げた取り組み」だと話す。

○誰でも挑めるNEDO Challenge - 今回は1月23日に1位が決定

NEDO 懸賞金活用型プログラム、通称“NEDO Challenge”は、人工衛星データを活用した革新的・独創的なソリューションを広く一般から募集する懸賞金型コンテストで、宇宙事業者はもちろん、非宇宙事業者をはじめ個人でも応募可能となっている。2022年には同コンテストの前身といえる「NEDO Supply Chain Data Challenge」が開催されており、酒井氏によると、このコンテストがNEDOが宇宙をテーマに行う初の懸賞金型研究開発プログラムだったという。

同機構の狙いは、予測不能なアイデアを広く集め、革新的かつ将来的に必要となる技術を発掘すること。また実現性のリスクにより応募者自身では着手できないものについて、有識者とも連携しながら研究開発を後押しすることで、新たなソリューションへの挑戦を創出したいとする。

そんな今回のNEDO Challengeは、2024年3月18日に一般公募を開始した。課題解決の対象として設定されたのは“グリーン分野”で、中でも市場性などを鑑み、「カーボンクレジット」「エネルギーマネジメント」「気候変動・環境レジリエンス」の3領域における基盤構築をテーマにアイデアを募集。3テーマ合計67の応募から、書面での1次審査を18もの応募が通過し、メンタリングを行いながらシステム開発を進めた17の案が最終選考会へと進んだ。なおシステム開発の中で計画を断念した候補者もおり、酒井氏はこのあたりにもソリューションとしての実現性を重視するNEDO Challengeの特色があるとした。

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