バイプレイヤーの泉 第148回 冨永愛の静かなインパクトに憧れる
マイナビニュース / 2025年1月21日 21時0分
「私、次は時代劇に出たいんですよ。別にオファー受けてないのに今、殺陣(たて)の練習してますから」
放送時は2022年の初頭。ひょっとしたら2021年末あたりに収録されたかもしれない。当時、30代後半の彼女は『グランメゾン東京』(TBS系)でドラマデビューを飾った後で、他ドラマでもいくつかゲスト出演を重ねていた。それまでに映画出演の経験はあったらしいが、ドラマ出演は意外だった。いや、お茶の間に冨永愛なんて、観る側が緊張するだろう……。
驚いたのはその後である。翌年の年末に『大奥 8代・徳川吉宗×水野祐之進編』(NHK総合)で徳川吉宗の役で出演していたのである。オファーなのか、売り込みなのかは不明だけれど、冨永さんの時代劇での勇姿は有言実行そのもの。感動した。
その後、冨永さんは女優として着々と作品へ出演を重ねている。公開中の映画『グランメゾンパリ』では、ドラマ出演時と同じく、リンダ・真知子・リシャールという世界的なグルメインフルエンサー役に。フルコースを食べるシーンでもレストランの入り口では、赤いリップをしていたのに、いざテーブルにつくとノーリップ。あの演出はきっとフレンチを味わい尽くしているはずの、本人の発信だろうと私は思っている。
そして放送中の『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』(フジテレビ系)では、イタリアンカフェの経営者役に。大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(NHK総合)の出演も決定。彼女は目標を着実にクリアしている。
まだ女優としては新人の域なのに、とんでもない大物感を醸し出すのはさすがである。私は彼女のそういった静かなインパクトが大好きで、年齢は関係なく憧れる。心が疲弊したときには大きな愛に包まれてみたいとも思う。
小林久乃 こばやしひさの エッセイ、コラム、企画、編集、ライター、プロモーション業など。出版社勤務後に独立、現在は数多くのインターネットサイトや男性誌などでコラム連載しながら、単行本、書籍を数多く制作。自他ともに認める鋭く、常に斜め30度から見つめる観察力で、狙った獲物は逃がさず仕事につなげてきた。30代の怒涛の婚活模様を綴った「結婚してもしなくてもうるわしきかな人生」(KKベストセラーズ)を上梓後、「45センチの距離感」(WAVE出版)など著作増量中。静岡県浜松市出身。Twitter:@hisano_k この著者の記事一覧はこちら
(小林久乃)
-
- 1
- 2
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
大胆演出が話題「べらぼう」、“大奥”で号泣と話題のキャスト陣らが出演 衝撃の初回退場も
ねとらぼ / 2025年1月11日 12時15分
-
17年ぶり復活 松平健「新・暴れん坊将軍」今夜放送 GACKTら出演 スピード感あふれる立ち回りも注目
シネマトゥデイ 映画情報 / 2025年1月4日 10時2分
-
2025年ブレイクする俳優のキーワードは「奥」? 人気沸騰を予想する5人
マイナビニュース / 2025年1月2日 6時0分
-
バイプレイヤーの泉 第147回 中村ゆり、『さよならのつづき』で見せた演技があまりにも良すぎた
マイナビニュース / 2024年12月28日 6時0分
-
「べらぼう」大奥総取締役・冨永愛がカッコ良すぎると話題
シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年12月24日 18時2分
ランキング
-
1後輩芸人へ“おごり強要”のビビる大木に視聴者反感「態度がデカい」露呈した内輪ノリの限界
週刊女性PRIME / 2025年1月22日 7時0分
-
2中居正広の迷走招いた〝孤独〟マネージャーが去り…SMAPメンバーも頼れず 的確なアドバイスできる〝援軍〟なく謝罪で買った反感
zakzak by夕刊フジ / 2025年1月22日 6時30分
-
3フジテレビが「波瑠の代役」に局アナを起用、中居騒動で憶測呼ぶ“タレント確保の困難”
週刊女性PRIME / 2025年1月21日 20時0分
-
4ガース・ハドソンさん死去 87歳 伝説的ロックバンド「ザ・バンド」キーボードなど担当
スポーツ報知 / 2025年1月22日 5時13分
-
522日開催舞台「あの日々に…」 直前に出演予定の俳優が「諸般の事情によりやむを得ず降板」を発表
スポニチアネックス / 2025年1月21日 22時41分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください