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デジタル人材を育成し地域課題を解決 - 秋田県で「あきたデジタルアカデミー」を実施

マイナビニュース / 2025年1月31日 13時0分

また、本プログラムには地元就職率を向上させたいという意図もある。「学生さんの中には、デジタルで活躍できる企業は首都圏にしかないと思っている方が少なくありません。でも実際には、県内にもデジタルの力を使って活躍できる場所はたくさんあります。今回参加したことで、そこに気づいてほしい」と中嶋氏は訴える。

「単純にスキルだけをお伝えすることもできますが、それだとモチベーションの維持が難しい」という伊藤氏は、「なぜ今の社会でDX、デジタル化が必要なのか、そして技術を身につけた先には何があるのか、そういったことを前段としてお話させていただいています」と今後に向けての継続性を重視。「その意識があれば、受講が終わった後、秋田県内において、より活躍できる人材として寄与できるのではないか」と展望する。

さらに、「デジタルやDXに触れていただくきっかけとしてはすごく良い場が作れたのではないか」という伊藤氏。「ITパスポートではなく、もっと上級の資格を望む方」への対策を今後の課題として挙げ、「今回のプログラムでは、顧客を仮想で作り、その課題を解決するために、どんなアイデアや技術、ソリューションがあるかを調べて、それをまとめて発表するという内容だったのですが、ただ調べて終わりではなく、本当にそれが実現できるのかまで突き詰めて、実証するようなところまでを求めている方へのアプローチ」も今後検討していく必要があると続ける。

一方、実際に講習を見ていく中で、「想像以上に、リスキリングに関心の高い人が多いことがわかった」という高橋氏は、「最初は就活を想定していたのですが、徐々にキャリア形成にシフトしながら、自己分析手法なども講座内でお伝えした」と振り返る。「リスキリングに関心が高いのであれば、DXなど概念の話ではなく、生成AIなどの具体的なトレンドを踏まえて、これが実社会でどのように活かせるのかを伝える必要性を感じました」と、今後への課題を示した。

「皆さんがデジタルを身近に感じて、それを活用して、便利になった社会を実感する。そこに繋げるためにも、これからも事業を継続していくことで、デジタルスキルを持った人材を育成し、社会で活躍していただけることを期待したい」と、来年度以降も継続していきたいと意向を示す中嶋氏。

それに対して、「まちづくりの礎は人」という高橋氏は、「より活躍できる人材が育てば、地域もさらに盛り上がり、生き生きしていくと思っていますので、今後もデジタル人材育成にフォーカスしながら、お手伝いしていきたい」と意欲を見せる。そして、NTT DXパートナーが運営するオンラインコミュニティ「YouSpark」にも言及。「YouSpark」は、地域活性化を目指し、地域課題の解決に意欲のある人材が集まるコミュニティで、「受講生はこのプログラムを修了した後も、YouSparkなどに参加して、モチベーションや熱量を絶やさないでほしい」と切望する。

「デジタルやDX、生成AIといったものは決して未知なるものではなく、すごく身近で、より自分たちの生活や社会課題に対して有意義なもの」という伊藤氏は最後に、「すごく難しそうで勉強できそうにないとか、できる人がやれば良いなどと思わず、我々も一緒に伴走していきますので、積極的に飛び込んできてほしい」と、デジタル分野に興味のある方に向けて、次回以降の参加を呼びかけた。

糸井一臣 この著者の記事一覧はこちら
(糸井一臣)



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