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「藤井レール」に乗せられた者は… 圧巻の読み切りで藤井王将が永瀬九段から2連勝 ALSOK杯第74期王将戦七番勝負第2局

マイナビニュース / 2025年1月27日 11時30分

画像提供:マイナビニュース

藤井聡太王将に永瀬拓矢九段が挑戦するALSOK杯第74期王将戦七番勝負(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社、日本将棋連盟主催)は、藤井王将先勝で迎えた第2局が1月25日(土)・26日(日)に京都府京都市「伏見稲荷大社」で行われました。対局の結果、横歩取りの難解な中盤戦から抜け出した藤井王将が93手で勝利し、開幕2連勝としています。
○濃密な長考合戦

前局は永瀬九段の相掛かり研究に苦しみながらも中盤の粘り強い指し回しで逆転した藤井王将。先手番となった本局では横歩取り青野流を採用しました。とはいえこの戦型に誘導したのは後手の永瀬九段のほうで、深い事前準備をもとにテンポよく指し手を進行。自陣二段目に歩を屈服するコンパクトな陣形から左辺の端攻めを起点に攻勢を取りたい構えです。

一手のミスが命取りとなる横歩取りの戦いらしく、1日目午後からは両者長考に沈む場面が目立ちます。永瀬九段が自身最長の2時間32分の長考でじっと右辺の端歩を突けば藤井王将も長考。封じ手の時刻になってからも考慮は続き、選んだのは盤上中央に据える角打ちでした。この角打ちを境に盤上は激しい攻め合いに突入します。この直後、遅い攻めと思われた9筋への垂れ歩が藤井王将の用意した伏線でした。

○圧巻読み切りで2連勝

角を犠牲に飛車を成り込むという共通の狙い筋を起点に盤上は終盤戦へ。残り時間が20分を切ったころ、藤井王将は最後の長考に沈みますが、ここで選んだ一手が勝着となりました。先に作ったと金で桂を外したのがそれで、後手からの角を切っての猛攻が利かないのを見越しています。対する先手玉は中住まいの遠さが光りました。

終局時刻は18時30分、自玉の受けなしを認めた永瀬九段が投了。最後は角をタダ捨てして後手玉をおびき出す華麗な寄せが決まっての終局となりました。一局を振り返ると、攻め合いにおける藤井王将の正確な速度計算が際立った格好で、終盤の踏み込みを見た控室の関係者から「これは『藤井レール』に乗ったか」との声が出たほどでした。

開幕2連勝とした藤井王将は防衛に大きく前進、第3局に向けては「後手番になるので序盤で立ち遅れることがないように準備したい」と抱負を語りました。注目の第3局は2月5日(水)・6日(木)に東京都立川市の「オーベルジュ ときと」で行われます。

水留啓(将棋情報局)
(将棋情報局)

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