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JAXAベンチャー天地人、自社衛星’27年打上げ。地表面温度の高解像度化めざす

マイナビニュース / 2025年1月27日 13時19分

画像提供:マイナビニュース

天地人は1月27日、水道管などのインフラ評価や農業に活用する地表面温度データの拡充・高解像度化に向け、自社で衛星の設計開発を行い、2027年までに複数基の軌道投入をめざすと発表。既に展開している衛星データサービスに組み込み、「(地表面温度データを)入手でき次第、すみやかに提供する」(同社の百束泰俊副社長CSTO)としている。

衛星データを活用して地球温暖化対策やインフラの老朽化、都市計画の社会課題の解決に取り組んでいる天地人。新たに自社衛星を開発し宇宙に打ち上げ、地表面温度観測を強化する「THERMO EARTH OF LOVE PROJECT」(地表面温度観測衛星計画)の一環として取り組む。

地表面温度は一般的な気温とは異なり、建物や道路、公園、農地といった地表面の実際の“熱さ/冷たさ”を示す。人工衛星で地球表面の温度を測る試みはこれまでにも実施されてきており、天地人も衛星データプラットフォームで提供している。地表面温度データの拡充に取り組む企業は、天地人によれば世界でもごくわずかだが、同社としては最も注目する情報なのだという。

これまで同社の地表面温度データは、気象衛星「ひまわり」や気候変動観測衛星「しきさい」(GCOM-C)、海外の人工衛星データを統合し、約2km〜250mメッシュという解像度で取得していた。同社によると、これらの衛星には設計寿命を超えて運用されているものもあり、後継機の計画が現時点で存在しないといった課題を抱えている。また、地表面温度情報を提供している衛星事業者は数少ないということだが、安全保障分野の面でも熱赤外データの需要が高まると予想され、データの競争が激化する可能性もあるとのこと。

そこで天地人では今後、2027年までに自社保有衛星を打ち上げることを発表。既存の赤外線カメラの耐久性や信頼性を高めた“宇宙仕様”のものを載せてデータを取得し、既存プラットフォームに組み込むことで、数十メートルメッシュまで高解像度化することをめざす。これにより、インフラの老朽化評価や農作物の生育管理を精度よく行えるようにすることをめざすほか、再生エネルギーなどへ活用も検討する。
(庄司亮一)

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