<ドクターズインタビュー>睡眠の専門家に聞く、効果的な昼寝法

nemgym(ネムジム) / 2014年12月26日 3時0分

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<ドクターズインタビュー>睡眠の専門家に聞く、効果的な昼寝法

内村 直尚(うちむら なおひさ)先生 久留米大学医学部 神経精神科医学講座 教授 ドクターズインタビューのコーナーでは、睡眠の専門家である全国のドクターに、睡眠に関する様々なお話を伺います。今回は、昼寝推奨の第一人者である久留米大学医学部 神経精神科医学講座 教授の内村 直尚先生に、正しい昼寝の方法について教えて頂きました。

昼寝で午後の効率アップ

Q 内村先生は「昼寝」を推奨なさっていますが、なぜでしょうか。 A 午後からの勉強や仕事の効率が上がるからです。日中の眠気を除く効果もあります。 Q 昼寝をする前のヒトの脳と身体はどういう状態なのでしょうか。 A 起きて活動しているときは、交感神経が優位になっています。脳も身体もピリピリと活動しているんですね。朝から活動していることで疲労が生じます。 とくに睡眠不足があったりすると、午後に眠気を覚えることもあります。それでも活動を続けようとすると、脳と身体には無理がかかるんです。そこで短時間の昼寝をすることで、脳と身体をリセットしてリフレッシュさせるわけです。

脳のクールダウンが効率を上げる

Q ということは、興奮している交感神経を休息させてあげるということですね。 A そうです。自動車に例えると充分に疾走しているのに、さらに無理にアクセルを踏み込んでも、スピードはあがらない。 それより休息を挟んで熱くなりすぎたエンジンなどをクールダウンさせて、リフレッシュを与えると、ガソリンの燃焼効率があがって、快適に疾走することができるわけです。 Q 昼寝をすると身体の中はどういう状態になるのでしょうか。 A 昼寝をすると、副交感神経が優位になって、脳は休息状態になります。筋肉なども緊張がほどけて、弛緩した状態になります。これがクールダウンであり、昼寝から起きたときのリフレッシュにつながります。

昼寝時間は30分以内!

Q 内村先生が推奨する昼寝の時間は、どの程度の長さでしょうか。 A 年齢によりますが、10分程度が一番良いとのデータがあります。若い人の場合は20分だと寝過ぎで、かえって午後からの仕事や勉強の効率は落ちます。これは大学生たちに実験をしてみた研究結果です。 40代くらいまでの人だと10分から長くても20分以内です。60~70代の人でも30分以内です。どんな世代でも1時間以上の昼寝をとると、逆効果になります。 Q そんなに短い時間なんですか。 A 長い時間の昼寝は、睡眠慣性が出現してしまうんです。脳や身体が睡眠状態に傾いてしまうわけですね。すると昼寝から起きても、脳と身体は「眠ろう」としますから、頭ははっきりしなくなるし、身体の動きのキレも悪くなってしまいます。 昼寝の目的は、昼間の活動性を向上させることです。昼間の活動性があがると、その日の夜の寝つきもよくなり、不眠症の予防にもなります。

昼寝は午後3時までに

Q 何時くらいに昼寝をとるとよいのでしょうか。 A 正午から、遅くても午後3時前には、昼寝を済ませる方が良いでしょう。それより遅い時刻だと、日中の活動効率をあげることにつながりません。 Q 10分程度だと、眠りにつけないのではないでしょうか。 A 浅い眠りが良いのです。熟睡するわけではありません。むしろ熟睡のような深い眠りにつくと、昼寝から起きたときの脳と身体の活動効率は落ちてしまいます。また、夜の睡眠が浅くなります。寝入りばなのウトウト状態になれば、昼寝としては成功なわけです。 Q 正午過ぎだと食事をして、胃に食べ物がありますが、食べてからの睡眠は、消化に良くないと聞いたことがあります。心配はないですか。 A 10~20分以内の睡眠なら、消化に悪影響はありません。 Q 昼寝をしようとしても、脳も身体も興奮状態が続いてしまって、ウトウトすらできないという場合はありませんか。 A そういう人もいます。しかし昼寝を毎日の習慣にしていくと、ウトウトの昼寝を上手にとれるようになっていきます。規則的に昼寝の習慣をつけると良いですね。

昼寝は、光を遮断して静かな場所で

Q 昼寝をするためには、暗い部屋で静かな環境が必要なのではないでしょうか。 A たしかに理想的には、教室や仕事部屋とは別に寝室があって、外光が入らないようにカーテンやブラインドを閉めて、騒音や雑音のない環境があればベストです。しかし、机に突っ伏して、目に光が入らないようにして、耳栓などで雑音を遮断して、座ったままで昼寝をするだけでも効果はあります。 Q 学校や会社などでは、まだまだ昼寝は認めがたいのが日本の社会ではありませんか。 A 昼寝が午後からの勉強や仕事の効率をあげることは、医学的に認められています。厚生労働省が定めた「健康づくりのための睡眠指針2014」にも昼寝は健康を保つために大切だと述べられています。これから日本に昼寝の習慣は普及していくでしょう。 その他のドクターズインタビュー記事はこちら

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