「レイヤーを重ねるごとに消え去る過去、 レイヤーを重ねるごとに浮かびあがる混沌 / 未来」 KOSUKE KAWAMURA / GUCCIMAZE / YOSHIROTTEN 3人のグラフィックアーティストによる初の共同制作展
NeoL / 2021年7月29日 17時0分
「レイヤーを重ねるごとに消え去る過去、 レイヤーを重ねるごとに浮かびあがる混沌 / 未来」 KOSUKE KAWAMURA / GUCCIMAZE / YOSHIROTTEN 3人のグラフィックアーティストによる初の共同制作展
ギャラリー月極では、KOSUKE KAWAMURA・GUCCIMAZE・YOSHIROTTENによる 合同作品「CHAOS LAYER」の展示を開催。
7月に移転した本ギャラリーのこけら落としとなる今回の展示は、東京を中心に国内外のアー ト・カルチャーシーンなど、その他幅広く活躍するKOSUKE KAWAMURA・GUCCIMAZE・YOSHIROTTENによる新たな制作手法で制作されたデジタルコラージュ3枚をキャンバスに落とし込んだ平面作品の展示と、CHAOS DESKと名付けられた3人の制作現場を融合し展示期間中、変異的に立体コラージュされていくインスタレーションで構成される。
本企画はそれぞれがグラフィックデザイン、デジタルアートを活動のバックボーンにもつ3人で、グループ展ではなく3人で1つのものを作り上げたい、というYOSHIROTTENの提案のもと実現。 KAWAMURAはある作品の制作では2万というレイヤーを重ねた、と言う。レイヤーはグラフィックアーティストの製作にとって必要不可欠なもの。今回そのレイヤーデータを3人でDROP BOXを介して共有するという発想のもと、このコラボレーションは進行。
作品の制作は、1人目が制作した元データを2人目が編集・加工し、3人目へ送り編集・加工を重ね完成させていくという手法で行われた。通常では作家が制作途中のレイヤーデータを他人に渡したり、触れさせることなどなかなか起きえないこと。完成後のコメントでGUCCIMAZEは、「どこまでデータを触って良いのかも分からない中で自分なりに試行錯誤し編集をしていくのは、ある種の背徳感も感じた。」とも語っていることに、このコラボーレションの危うさ、難しさが感じとれる。
今回、最終的に完成した作品にはあえて特定のメッセージを開示していないが、3人がそれぞれ提案したベースのモチーフにはそれぞれのメッセージや意味があるはず。そこには、過去に制作したモチーフが使われていることがあるかもしれない。今現在の何かを表現したものかもしれない。それぞれが心に秘めるメッセージ、それぞれが持つイメージの個性がぶつかり合い、制作過程ではある者は相手の個性を尊重した編集を、ある者は意図的に裏をかいた加工を行い三者三様が試行錯誤した末に絶妙な融合が起きた。完成後にKAWAMURAが語った「いい意味で誰の作品でもない感じ。」というコメントはまさにその通りだ。重ねあげたレイヤーのもと完成した本作品は、観る者によっては静止画には観えず、一瞬目を離すと違ったグラフィックに変化しているのではないかという感覚、また、この先、時の経過とともに自然と編集加工が続いていくのではという錯覚すら覚えるのではないだろうか。実際に観えない幾重にも重ねられたレイヤーの奥には三者三様の過去が。完成した作品には三者三様が表現したかった今現在が。さらには作品を凝視し続けることにより、観えないレイヤーが浮かびあがり、未来さえも想像できるのではないだろうか。この混沌としたコロナ禍、人々が直 接顔をあわせることに規制がかかったこの時代に、デジタルとフィジカルの両面に精通する3人が生み出した本作品は、この先も活動を続けていく3人のエポックメイキング的な作品となった。
KOSUKE KAWAMURA
1979年、広島県生。東京在住。コラージュアーティスト、グラフィックデザイナー、『EREC T Magazine』アートディレクターなど様々な顔を持ち、表現方法もシュレッダー、 アナログ&デジタルコラージュ、コンピュータグラフィックス、ライブペインティングと多 彩。様々なライブ、イベント等のフライヤーも手掛ける。 大友克洋、田名網敬一、森山大道、中原昌也など作家とのコラボーレション多数。ファッショ ンからアンダーグラウンドカルチャーに至るまでジャンルの垣根を超えて活動中。
GUCCIMAZE
1989年、神奈川県生まれ。武蔵野美術大学 視覚伝達デザイン学科卒。デザイン制作会社勤務を経て、2018年独立。 東京を拠点に国内外へアートワークを発信し、数々のアーティストやブランドとのコラボレー ションを展開している。鋭さと硬質さを感じる立体的なフォルムのタイポグラフィ、鮮やかで ありながら毒々しさが漂う配色といった、独自のスタイルでグラフィック作品を制作。
YOSHIROTTEN
1983年生まれ。グラフィック、映像、立体、インスタレーション、空間、音楽など、ジャンルを超えた様々な表現方法での作品制作を行う。2018 年 TOLOT heuristic SHINONOME にて大 規模個展『FUTURE NATURE』を開催。GASBOOK より作品集『GASBOOK33 YOSHIROTTEN』を発売。
CHAOS LAYER
2021/7/30~2021/8/20
ギャラリー月極
〒152-0001 東京都目黒区中央町1丁目3−2 B1F
hp: http://tsukigime.space Instagram: @gallery_tsukigime
開催日時:2021/7/30~2021/8/20 12:00-19:00 日・月休廊
関連記事のまとめはこちら
https://www.neol.jp/art-2/
外部リンク
- セゾン現代美術館 × UGO 共同プログラム<完全変態>ワークショップ&セッション
- 「レイヤーを重ねるごとに消え去る過去、 レイヤーを重ねるごとに浮かびあがる混沌 / 未来」 KOSUKE KAWAMURA / GUCCIMAZE / YOSHIROTTEN 3人のグラフィックアーティストによる初の共同制作展
- Dwiky KA展を記念したHYSTERIC GLAMOUR、BiSH、河村康輔、Tappeiらとのコラボ実現
- 現実を見据えて未来へと漕ぎ出すための叡智を喚起させる作品群。「ユージーン・スタジオ 新しい海 After the rainbow」が東京都現代美術館にて開催
- アーティスト、哲学者、科学者など、肖像画のシリーズ全139作品。21_21 DESIGN SIGHTギャラリーにてカルティエ現代美術財団『横尾忠則:The Artists』展開催
この記事に関連するニュース
-
コラージュアーティスト河村康輔による個展:LOTUS-光明-が福岡市・今泉に新オープンする Gallery KISHITAにて開催決定
PR TIMES / 2025年1月10日 10時15分
-
「Wink」で作るシームレスなコラージュ加工を試そ。フレームラインが曖昧になるかわいい仕上がりに大満足
isuta / 2025年1月6日 18時0分
-
アディダス、USオープン、ディオール等のミューラルを手がけた2人のグラフィティアーティストの作品がキャンバスに
@Press / 2024年12月26日 10時0分
-
【YUGEN Gallery FUKUOKA】クレヨンとデジタルが創る新しい世界。南景太 個展「レアリターズ」<2025年1月23日(木)~2月10日(月)>
PR TIMES / 2024年12月23日 11時15分
-
“世界で話題のプレミアムサプリメント「オーソモル」とアーティスト「YOSHIROTTEN」による、アートコラボレーションセットが公式オンラインストア限定発売!”
PR TIMES / 2024年12月17日 18時45分
ランキング
-
1「楽天ポイント」を最高にお得に貯める方法。“1ポイント=1円”以上の価値になるテクニックもあった!
女子SPA! / 2025年1月11日 15時46分
-
240歳から運動不足解消は何から始めたら良いの?
JIJICO / 2018年3月30日 7時30分
-
3老化が加速してしまう!40・50代がやりがちなNG “老け習慣”7つ
つやプラ / 2025年1月12日 12時0分
-
4特殊清掃員が明かす「冬のお風呂で突然死」の壮絶現場。“ヒートショックのリスクが高い家”には共通点が
日刊SPA! / 2025年1月12日 15時54分
-
5これなら体重維持の邪魔をしない…チョコレート中毒なのに太らないフランス女性が食べている"チョコ"の種類
プレジデントオンライン / 2025年1月12日 16時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください