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ジェンダーをめぐる対話を止めないためにアーティストコミュニティが連帯。IWAKAN × ウェンデリン・ファン・オルデンボルフ 『柔らかな舞台』展

NeoL / 2023年1月17日 12時0分

ジェンダーをめぐる対話を止めないためにアーティストコミュニティが連帯。IWAKAN × ウェンデリン・ファン・オルデンボルフ 『柔らかな舞台』展



東京現代美術館では、2022年11月12日(土)〜2023年2月19日(日)の期間中、オランダの現代美術を代表するアーティストの一人であるウェンデリン・ファン・オルデンボルフ(1962年ロッテルダム生まれ、ベルリン在住)の個展「柔らかな舞台」を開催中。この個展は、日本国内では初開催であり、彼女の代表的な映像作品から新作まで6点を展示している。
東京現代美術館 公式サイト:https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/Wendelien_van_Oldenborgh/


この展示期間中、IWAKANとの共同企画「IWAKANと考えるジェンダーと創造」を開催。このイベントでは、「もしもあなたの体がなくなったら、何をもって女性を定義しますか?」という問いに答えた女性たちの声を再生するインスタレーション「女声展」、フェミニズム、クィアに焦点を当てた雑誌やZINEを制作しているコレクティブによるラウンドテーブル、そしてアーティストのハスラー・アキラ氏をゲストに迎えてのトークセッションを開催する。また会場には、loneliness booksがクィア、ジェンダー関連の書籍を紹介するコーナーも。
IWAKANはこれまでインディペンデントマガジンとして、ジェンダーにまつわる違和感を多角的かつ創造的に問い直す試みをしてきた。雑誌に止まらない様々な活動を通じて、ユニークな視点を持ったクリエイターや活動的な仲間との絆を増やしている。昨年の秋に来日中のウェンデリンと出会い、IWAKANの取り組みに強い関心を寄せられたことがMOTでのイベントのキュレーションに繋がっている。ジェンダー問題に議論や対話をもたらすウェンデリンの作品に敬意を表し、このイベントもIWAKANだけの物語ではなく、複数の物語と声が共鳴するようなプログラムを構成。昨今、ジェンダーやセクシュアリティに関するSNS上の議論には、対話の余地がなく分断を感じることが多くなった。そのような中において、IWAKANがコレクティブやアーティストたちと連帯し、あらゆる人が自分たちの持つ違和感について会話できる空間を作ることは、このテーマに関わる対話を決して止めることなく続けていく上で重要な役割を果たす。これまでIWAKANを通じて知り合ったコミュニティの人々と共に、イベントを実現すし、ジェンダーイシューとクリエイションの関わりについて、少しでも興味を持つ人にとって一歩踏み入れるような機会となることを願って企画。


■ ウェンデリン・ファン・オルデンボルフのコメント
ポリフォニーは私の作品の形式的原則の一つです。ポリフォニーとは、多くの声が一緒に音を出す音楽的な原理で、どの声も主役になることはありませんが、いかに一緒にいるかという政治的な原理としても理解できます。ポリフォニーによって、私たちは対話をすることができ、複数の声がそれぞれの自律性を失うことなく響き合う空間を手に入れることができるのです。私が IWAKANと完全に共有しているのは、あらゆる機会を利用してこのようなオープンな空間を作り、それを他の人と共有し、その人がまた他の人と共有するということ。そうすれば、もっともっと多くの声が聞こえるようになるでしょう。





■ 開催概要
日時 2023年1月22日(日)10:00~18:00
会場 東京都現代美術館 B2F 講堂
定員 180名(事前予約不要・先着順) ※途中入退場自由
参加費 無料
【タイトル】IWAKANと考えるジェンダーと創造
【タイムスケジュール】
10:00-13:30 女声展
14:00-16:00 BGU、over and over、IWAKANによるラウンドテーブル
16:15-18:00 アキラ・ザ・ハスラー、IWAKAN、崔敬華(東京都現代美術館)によるトークセッション


【登壇者紹介】
IWAKAN
登壇者:Andromeda、Jeremy Benkemoun、Lana Kageyama、Yuri Abo
2020年10月創刊。世の中の当たり前に“違和感”を問いかけることをコンセプトに、“違和感”を抱く人たちに寄り添うインディペンデントマガジン。違和感には答えがない、でも、私が感じている違和感を誰かと話したい。そんな世の中の当たり前に”違和感”を感じるすべての人たちと共に考え、新たな当たり前を共に創造し提案するために、アートエディトリアルからアカデミックな対話まで網羅し、紙媒体を介して地方でもポップアップイベントを行っている。ジェンダー、セクシュアリティ、男女二元論への違和感など、広いテーマでユーモラスかつ真剣に向き合う。


over and over magazine
登壇者:saki – sohee、miyaki kai
over and over magazineは、社会・日常の選択を問い直すインディペンデントマガジン。創刊号と なるVol.01「選択」では文化の盗用や気候ムーブメント、〇〇らしさと資本主義の相関性に関するインタビュー他、寄稿や編集者によるエッセイなど、選択にまつわる小さな声に光を照らしている。来夏、Vol.02発売予定。


B.G.U. zine
登壇者:森本優芽、マヨ
B.G.U.はクィアで、インターセクショナル・フェミニストの無料ZINEと有志のコレクティブ。2017年 に1号目を発行してから、日英バイリンガルの記事を通してアクティビズム、アート、アクセシブル をキーワードに活動を展開する。全てのクィアのために、全ての抑圧に反対し、声を上げて、ス ペースを創る。


ハスラー・アキラ
1969年東京生まれ。京都市立芸術大学大学院絵画研究科修了。2000年よりAkira the Hustler名義で、国内外の展覧会に出品。2003年から2010年まで東京においてHIVを巡る情報の提供を 目的としたコミュニティセンターの運営に参画。アートを手段に届けるべき相手に情報を届けるためのプログラムの運営に携わる。2004年からLGBTを含む、HIV陽性者やその周囲の人々のリアリティを可視化するプロジェクト「Living Together 計画」を発足、2011年まで運営する。


loneliness books
東京に拠点を置く出版社/書店。アジア圏のクィアやジェンダーに関する書籍を多く取り扱う。

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https://www.neol.jp/art-2/

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