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『プラダを着た悪魔』『セックス・アンド・ザ・シティ』で知られるファッションスタイリスト、パトリシア・フィールドのアートコレクション展「ハウス・オブ・フィールド」展

NeoL / 2023年5月5日 12時0分

『プラダを着た悪魔』『セックス・アンド・ザ・シティ』で知られるファッションスタイリスト、パトリシア・フィールドのアートコレクション展「ハウス・オブ・フィールド」展

Photo by ©︎Tina Paul


中村キース・ヘリング美術館(山梨県・小淵沢)は、映画『プラダを着た悪魔』(2006年)、米テレビドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』(1998年-2004年)で、衣裳デザイナーおよびスタイリストとして、アカデミー賞衣装デザイン賞ノミネート、エミー賞衣装賞を受賞するほか、現在Netflixで公開中のテレビドラマシリーズ『エミリー、パリへ行く』(シーズン1、2)Netflix(2020、2021年)で活躍するパトリシア・フィールドが、半世紀をかけて蒐集したアートコレクションを紹介する展覧会「ハウス・オブ・フィールド」展(期間:2023年6月3日 [土]から2024年5月6日[月])を開催。


ニューヨークに生まれ育ったパトリシア・フィールドは、24歳の時に初めて自身のブティック「パンツ・パブ」をオープン。このブティックは、のちに自らの名を冠した「パトリシア・フィールド」となり、イースト・ビレッジを中心に移転を繰り返す。そして場所を移しながら「ハウス・オブ・フィールド」と呼ばれるコミュニティを形成していった。「ハウス」は、1970年代以降のニューヨークのアンダーグラウンドシーンで、黒人やラティーノのLGBTQ+コミュニティで、“従来の枠組みに囚われず生活を共にする集団がその結束を示す言葉”として使われてきた言葉。現在も「ハウス・オブ・フィールド」には、パトリシア・フィールドを中心に彼女のブティックに所属するスタッフやデザイナー、アーティスト、美容専門家、彼女を慕う人々のコミュニティとして健在している。

パトリシア・フィールドは作品を購入することでアーティストたちを支え、アーティストたちも彼女を敬愛しポートレートを贈った。それらの個性豊かなアートが、壁やショーウィンドウ、試着室の扉にいたるまで空間全体を彩るブティックは、2016年春に惜しまれながら閉店し、彼女のアートコレクションの主要作品約190点が2016年に中村キース・ヘリング美術館に収蔵された。

本展では、パトリシア・フィールドが半世紀をかけて集めたコレクションから、日本初公開作品を含むペインティングや写真、オブジェなど約130点を公開。人間の欲望をポジティブなエネルギーに変換するかのようなパワフルな作品は「自分らしく生きることとは何か」を問いかけ、本展を通してパトリシア・フィールドの歩んできた道のりや想いを発信する。


[caption id="attachment_121228" align="alignnone" width="650"]

Patricia Field Store at 10 East 8th Street, NYC 3/27/86 photo by ©Tina Paul 1986 All Rights Reserved[/caption]
Photo by ©︎Tina Paul






ポール・チェルスタッド、《ボールルーム・ペインティング・シリーズ》、1988年、229.0 × 489.1 cm





スーザン・ピット、《ジョーカー》、制作年不詳、235.4 × 184.8 cm



80年代以降、ニューヨークのナイトライフを記録し続ける写真家ティナ・ポールの写真とともに、 パトリシア・フィールドのアートコレクションを紹介。アメリカを代表するアニメーション映像作家であり画家としても知られるスーザン・ピットなど著名な作家から、無名の作家まで、幅広い作品を蒐集してきたパトリシア・フィールド。彼らにとっての「家」である「ハウス・オブ・フィー ルド」の「母親」として、パトリシア・フィールドは生活の場や表現の場を提供してきました。パトリシア・フィールド・アートコレクションは、そうした親密な関係のなかで構築されてきた。




本展では、ネオンサインやマネキンなどブティックで使用されていた小道具を用いたインスタレーションで、個性豊かなハウス・オブ・フィールドの人々とアートで溢れたブティックの雰囲気を再現。展示室では、ダウンタウンのクラブやアートシーンを記録したビデオグラファー、ネルソン・サリバンによる1980年代中期のブティック「パトリシア・フィールド」の映像を常時放映し、パトリシア・フィールドやブティックのスタッフ、買い物客らの会話が響く中で作品を見ることができる。


本展の開催を記念して、パトリシア・フィールドが半世紀をかけて蒐集した作品群から約140点を紹介するコレクションカタログを刊行。ブティックでも異彩を放っていたコレクションの核となるペインティングや彫刻作品はもちろん、本展に展示されない作品も図版として掲載するほか、アートコレクションの成り立ちを紐解くパトリ シア・フィールドへのインタビュー、彼女と親交の深い執筆陣によるエッセイを収録。パトリシア・フィールドと彼女を取り巻く個性豊かなコミュニテ ィ「ハウス・オブ・フィールド」と彼らが作り出す作品を総覧する一冊。







パトリシア・フィールド・アートコレクション「ハウス・オブ・フィールド」
発行日:2023年8月15日
発行:中村キース・ヘリング美術館
執筆:岸雅代(スタイリスト、『Permanent Paper Magazine』エディター・イン・チーフ)梁瀬薫(中村キース・ヘリング美術館顧問、美術評論家)
ページ数:164頁
価格:3,000円(税抜)
言語:日英


ハウス・オブ・フィールド
会期:2023年6月3日(土) - 2024年5月6日 (月)
休館日:定期休館日なし ※展示替え・メンテナンス等のため臨時休館する場合があります。
開館時間:9:00-17:00(最終入館16:30)
観覧料:大人 1,500円/16歳以上の学生 800円/障がい者手帳をお持ちの方 600円/15歳以下 無料
※各種割引の適用には身分証明書のご提示が必要です。
後援:米国大使館
特別協力:パトリシア・フィールド・アートファッション
同時開催
「キース・ヘリング:NYダウンタウン・ルネサンス」展 (2023年6月3日-2024年5月4日)

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https://www.neol.jp/art-2/

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