3.1 Phillip LimがNYFWにて4年ぶりのランウェイショーにて2024年春夏コレクションを発表
NeoL / 2023年9月12日 20時30分
3.1 Phillip Limは、9月10日(日)17時(現地時間)ニューヨークファッションウィークにて、2024年春夏コレクションを4年ぶりのランウェイショー形式で発表した。
親愛なる友人、家族、そして同僚の皆さん、こんにちは。
つい先程お会いしたばかりですが、チャイナタウンでの4年ぶりのランウェイショーにお集まりいただき、心から感謝申し上げます。
しばしの間お休みをいただき、なぜ真の姿を見せずに発信し続けていたのか振り返っていました。私たちはいかにして、不可能なペースで儚い欲望をあてもなく育み続けるのか。水平線が大きく変化する中で、私たちは曖昧に要求を無視し続けましたが上手くは行かず、事実、自然の力によって、すべてが止まってしまったのです。
あの時、一瞬にして全てが失われました。2020年3月14日のことを今でも覚えています。事業を閉鎖した後、私はこれが悪夢でないことを確認するために自転車でオフィスに向かいました。誰もいない、どこまでも続く廊下を歩きアトリエに戻ると、悪夢が新たな現実となっていました。半分だけの服、試行錯誤の真っ只中にある服 − 未来に向けた会話のきっかけはすべて明日へ続くことなく放棄されました。パタンナーや「シーフ」と呼ぶ最愛のお針子たちは、私たちのブランドを支えていました。絶え間なく鳴り響くミシンの音がないのは心が痛み、その静寂はまるで死のように感じられました。
辛い思い出ではありましたが、この時間と教訓は必要なものだったと心穏やかに言えます。
それ以来、私たちに変化をもたらし、愛するもの、そして愛する人のために闘い続ける理由を思い起こさせるようなことがたくさん起こりました。私たちの物語が始まって19年が経った今日、私たちは独立したブランドであり続け、すべてのアクションを自己資金で賄い、皆さんが座っているベンチのコストを交渉し、主賓である皆さんのために席を用意し続ける方法を考えています。私たちのカルチャーを発信でき、皆さんに楽しんでいただくために。大手の企業よる経営や、最新のマーケティングに煽られ絶えず変化するこの業界を乗り切るのは、ますます難しくなっています。変化を起こす唯一の方法は、私たちが好きなことをしているのを次世代に見てもらうことであり、彼らにも物語に参加してもらい、私たちが誰であろうと必要な存在であることを確認することなのです。
24年春夏コレクションは、進化し続けるニューヨークのタペストリーと私たちのブランドのラブストーリーからインスピレーションを得ています。ランウェイへの復帰を記念したこのコレクションは、希望に満ちた心でこの地に辿り着き、この街の無数の影響に心を開いた人々の物語を映し出しています。長年のコラボレーターであるSebastien Perrin(セバスチャン・ペラン)によるオリジナルの譜面を用いた舞台での透明感のあるファーストルックは、新たな楽観主義へのオマージュとなっています。群れを率いる東洋の美の担い手の表現に加え、足元を見れば「中国のスリッパ」へのオマージュにも気づくことでしょう。
街がそこに住む人々を形成するように、私たちのコレクションもまた進化していきます。特注の「NY」イニシャルやアップルハート型のペンダントから、Ariana Boussard-Reifel(アリアナ・ブーサール・ライフェル)が手作業で彫刻したモダニストなフープピアスまで、ニューヨークの多様で多面的な性質は、個人を変容させる力となり、活気を吹き込み、服を喜びの手段として斬新な方法で実験し、表現するよう促すのです。徐々に、彼ら自身のニューヨーク・アイデンティティが結晶化し、自分たちに似合うだけでなく、この街の独特な特徴が刻まれた、生きてきた経験や共有した経験から導き出されたユニークなユニフォームを見つけ、私たち全員が足場を固め、やがてニューヨークを故郷と呼ぶようになるでしょう。
私たちは、私たちなりのニューヨークのユニフォームを確立する旅を経て、ブランドはよりホリスティックな美の表現を支持するために発展してきました。最初のルックは、シークレット・ギャラリーのキャスティングの素晴らしさのおかげで、年齢、人種、性別を超えて、私たちのコミュニティとブランドのコア・バリューに沿った包括的な美を照らし出すというキャスティングの狙いを表現しています。ニューヨークそのものが多様な刺激と文化を兼ね備えているように、私たちもまたこの美しい地球上のあらゆる階層のあらゆる場所に存在する美を調和させ、祝福することを目指しています。
今日、世界の中心であるこの場所、ニューヨークで、私たちが共有する美の価値観を皆さんと祝うことができることを光栄に思います。
Melissa Levy(メリッサ・レヴィ)、But Sou Lai(ブット・ソウ・ライ)の実現のために時間とリソースを割いてくれたインターン、ボランティア、スポンサーの皆さん。私のビジネスパートナーであり、共謀者であり、そして家族であるWen(ウェン)へ感謝を込めて。
愛と感謝をこめて、フィリップ・リム
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