世界の終わりを想像することで見える、未来の創造とは。磯村暖 展『恐竜は人間に進化しませんでした』
NeoL / 2024年6月14日 17時0分
ソーシャルイシューギャラリー「SIGNAL」にて、アーティスト・磯村暖 展『恐竜は人間に進化しませんでした』が2024年6月11日(火)〜7月27日(土)に開催。
現代社会には「勝者のものさし」が存在している。例えば、学歴、お金、社会的地位といった要素は、現代社会を生き抜く上で重要視され、社会におけるマジョリティのルールやモラルを構成している。しかし、本当にそうなのだろうか。
SIGNAL「Signature Exhibition」の第4回目となる『恐竜は人間に進化しませんでした』では、かつて世界の頂点にいた恐竜が絶滅した「世界の終わり」に、空間や時間軸を超えて自身を投影することで「いま」を捉え直し、現代社会の規範を問い直す展示。
恐竜の滅亡という劇的な変化の中で、「強者」とされるものが消え、「弱者」とされるものが生き残った過程から、いかに現代社会における「長所」や「強み」が流動的であるか考えさせられる。
アーティスト・磯村暖は、社会規範やその取り巻く環境における、可能性や可変性をテーマとしてこれまで作品を発表してきた。本展では、肉食恐竜から”勝ち組”に象徴される資本主義に至る、強者が生き残ることを至上の価値とする社会でつくられていく様々なルール、規範やモラルへの批評の眼差しからスタートしている。
磯村は本展に寄せて「かつて地球上に繁栄していた恐竜は、巨大隕石の衝突により食料がなくなり絶滅したといわれています。そして現代に生き残り繁栄しているのは、太古の時代に弱者であった鳥類や哺乳類です。当時、恐竜は絶滅する未来を想像したでしょうか。未来には、他の何かが人類に代わって繁栄するのでしょうか。現代社会のさまざまな規範やモラルは、生物が本来持っている可能性や多様性を狭めているのかもしれません。」と語る。
絶滅した恐竜と生存した鳥類の狭間で、始祖鳥は生きる術や目的の是非を、パラダイムシフトの可能性を、静かに問いかけている。
磯村 暖 Dan Isomura
現在東京を拠点に活動している美術家。絵画、彫刻、映像やインスタレーションなど表現は多岐に渡る。現在の関心事は過去に地球上で繁栄した生物のいる景色といない景色を現代の人間社会と未来の社会に重ね、その心象を様々な形で具現化すること。
ACCフェローシップでのニューヨークにおける滞在制作、アジアアートビエンナーレ(国立台湾美術館)への出展、TEDxUTokyo 2023(東京大学安田講堂)のイベントに登壇するなど、その活動の場は様々な領域に及んでいる。
近年の主な個展に「カ」EUKARYOTE /東京(2023)、「んがんたんぱ」銀座 蔦屋書店GINZA ATRIUM /東京(2020)等。
近年の主なグループ展に 「Phantasmapolis – 2021 Asian Art Biennial」国立台湾美術館 /台湾(2021)、「都市は自然」セゾン現代美術館 /長野(2020)、等。
磯村暖 展『恐竜は人間に進化しませんでした』
・期間:2024年6月11日(火)〜2024年7月27日(土)
・開館時間:火〜金曜日 11:00-23:00 カフェ&ギャラリー(18:00以降はバータイム)
土曜日 11:00-18:00 カフェ&ギャラリー ※日・月・祝日は休み
・入場料:無料
・所在地:東京都港区虎ノ門1丁目2-11 The ParkRex TORANOMON 1F
・電話番号:03‐6205‐8220
・WEBサイト:https://signing.co.jp/signal/
・公式Instagram:https://www.instagram.com/signal_socialissuegallery/
・電車 : 東京メトロ日比谷線 虎ノ門ヒルズ駅 A2出口から徒歩5分
東京メトロ銀座線 虎ノ門駅 2a出口から徒歩3分
・Google map https://goo.gl/maps/qvQkChSzmWnkVmwY6
■アーティストトークセッション
アーティストとリサーチャーが在廊し、トークセッション&パーティを開催
・2024年6月14日(金)18:00開始
・入場料無料/free drink
■COMMUNE∞ vol.3×磯村暖
下記内容にてDJイベントを開催予定
・2024年7月5日(金) 18:00開始
・入場料無料/1drink order
※イベント内容の詳細は、決まり次第HP/SNSにてアップされる
・SIGNAL 公式サイト:https://signing.co.jp/signal/
・SIGNAL 公式Instagram:https://www.instagram.com/signal_socialissuegallery/
ソーシャルイシューギャラリー「SIGNAL」は、来場者が情報のインプットとアウトプットの両方を担うところが特徴。アート展示を鑑賞し、顕在化していない社会課題と向き合う機会提供だけにとどまらない。社会課題を表現したアートを鑑賞することで湧き上がる来場者の想いがアンケートによりアウトプットされ、そのアウトプットの集合体を当社が様々な角度で”兆し”として取り扱い、社会課題解決のアイディアに昇華させていく、という仕組み。アンケートで得た定量データをもとに、社会課題に関するレポートや対話型のイベント、企業・団体・大学との共同プロジェクトも実施予定。リアルな実地調査による取り組みを通じ、未発見の社会の課題や兆しの発見を目指し、大小隔たりのない社会課題解決に邁進する。
▼今後のSIGNAL展示予定
8月:岡田将 展
10月:石原海 展
11月:佐久間洋司 展
※展示の期間は予告なく変更する可能性あり
関連記事のまとめはこちら
https://www.neol.jp/art-2/
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