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OKAMOTO’Sのアドレス帳 Vol.7  柳川荒士(JOHN LAWRENCE SULLIVAN)×オカモトショウ(前編)

NeoL / 2015年3月5日 18時0分

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OKAMOTO’Sのアドレス帳 Vol.7  柳川荒士(JOHN LAWRENCE SULLIVAN)×オカモトショウ(前編)

 


OKAMOTO'Sのメンバーが友人はもちろん、憧れのアーティストなどをゲストに迎える対談企画第7弾は、パリコレクションにも参加するブランド、JOHN LAWRENE SULLIVANのデザイナー柳川荒士が登場。無類の音楽好きとしても知られる彼が、ファッションに強い関心を持つオカモトショウと初の対談。音楽とファッションというジャンルは違えど、志や姿勢は共通する2人はあっという間に意気投合。熱いトークを繰り広げました。


──今回はファッションと音楽ということでジャンルは違いますが、ショウ君がパフォーマンスという部分も含めてのファッションに関心を持っているということ、さらに世界で活躍しているクリエイターに話を聞きたいという希望もあり、柳川さんにオファーさせていただきました。お互いに関心があることを掘りながら、そこから共通点を見つけられればと。

柳川「この対談の前に顔合わせさせていただいた時、共通点はたくさんあるということがわかったんですよね。あの時の会話を録っておいてくれればよかったのに(笑)」

ショウ「初対面でかなり濃い話をしましたからね(笑)」

−−その時の話でも出ましたが、柳川さんは小さい頃からローリング・ストーンズやビートルズを聴いていたんですよね。

柳川「そうですね、父や叔父の影響で聴いていました。それでファッションも音楽も含めてイギリスの世界観が好きになったものの、元ボクサーの父のもとに生まれた運命として僕にはボクサーとしてのレールが敷かれていたんです。好きでもあったし、オリンピック代表候補になったり、プロでもずっと勝ち進んでいたのでなかなかそこをやめることはできなくて。でもボクシングをやめて憧れのイギリスに行ってみたら、やはりすごく感動するようなカルチャーや歴史があったんですね。そこでファッションでやっていきたいと思い始めて、最初は古着の買い付けをやりなから独学でデザインを学びました」

ショウ「俺もミック・ジャガーやカート・コバーンの音楽はもちろん、ファッションや佇まいもすごく格好いいと思って、その世界観ごと好きになったんです。だから動機が近いですよね。俺はそこから音楽にいったけど、これを着たい、やりたいという衝動はそういう世界観への憧れに起因しているし、すごくわかります。あと俺が思う共通点として、荒士さんはテーラードというルーツを持ったまま、それを自分流に、今の時代にどう見せるかという勝負の仕方をしている。それがすごく格好いいし、俺たちもそうなりたいと思っていて。50、60年代の音楽の世界観を今どうやって見せるか、それをもってして世界と勝負したいんです」



柳川「そもそも自分の中で美しい、格好いいと思うものに元からテーラードやイギリスの匂いが入っているから、例え別のコンセプトでやっていたとしても自然とそうなってしまうというのはありますね。最初は『なんとなくイギリスっぽいね』と言われることに抵抗がありましたが、そのプロセスを通過して、ルーツも取り込んだうえで自分にしかできないことを東京から世界に向けて発信していけていると思えてきたんです」

ショウ「俺たちもOKAMOTO'S印をどうつけていくかをすごく考えているところで。悩んでも仕方ないと思うし、活動を続けていく事によってその印ができていくものだという事は頭ではわかっていながら、『どうやんの?』とずっと考えていたので、荒士さんの姿勢にシンパシーを感じたし、一番いい形で展開されている先達と出会えて嬉しかったです」

柳川「やりたいことをやっていくしかないですよね。やっても全く意味がなかったという時間もあるかもしれないけれど、様々なところを経過しながら、自分たちの最も適しているものや本当に好きなものをに辿り着くと、ルーツが同じでも何もしないで辿り着いた人とは違うアクや匂い、個性というものになっていくんだろうと思います。でもOKAMOTO'Sは独特のグルーヴ感があると思いますよ。やっぱり演奏が上手いし、ライヴを観てみたいなと思わせるようなバンド。エネルギーを感じるというか、ライヴを観たらもっとガツンとくるんだろうなと思いました」

ショウ「俺たちはロックバンドなのでライヴありきなんです。だからそういう感じ方をしてもらえるのは嬉しいですね。以前、夏フェスで色んなトラブルが重なって自分たちの機材が全く使えないかもしれない状況に陥ったことがあって、いざとなったら会場にいる先輩達から楽器を借りて、それに合わせてセットリストを変えてやろうという話もしていたんですが、結果的にはなんとか間に合って。でもそれがフェス中の話題になって、他の出演者の方から『人の楽器を借りてもできるってすごいね』と言われたんですね。同期で自分たちが演奏していない音も流れるシステムを組んでいたり、プログラミングしている音楽を使って楽曲を演奏したりといういろんな機械仕掛けが多い昨今、楽器さえあればライヴができますよってバンドは少ないと思います。本来はそれでショーができるというのが最低条件だし、当たり前なはずなんですけどね」

柳川「ミュージシャンとして、バンドとして本質的な人たちは楽器があればできるというイメージがありますからね。ライヴ、いいですね。ボクシングでリングに上がる気持ち良さも、ライヴに近い感覚だったと思います。入場してリング上がって、一対一にされて、怖いんですよ。檻の中に入れられて、ゴングが鳴ったら誰も助けてくれない。トレーナーたちもタオルを投げるしかできない。だからものすごく怖いんだけれど、同時にアドレナリンが出て興奮するし楽しい。ランウェイショーも同じ感覚なんです」

ショウ「ああ、わかります。生では観れていませんが、パリコレの映像を観せていただいて、凄かった。ライヴは『見ろー!』って感じで気持ちいいですよね。自分にとっては初めて観るものでも聴くものでもないけれど、お客さんが目の前にいることで初めて自分も感動したり。後でライヴ映像を見返すと、その瞬間瞬間、1秒1秒をどれだけ自分の中で長く感じていたかわかります。ここはこう思って歌っていたなと思ったり、時間の感じ方が全く違う。弦が切れたり、ハプニングが起きた時の乗り越え方もセンスだと思うので、ちゃんと乗り越えられたら『ヨッシャ!』と思いますし」




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柳川「本当に同じですね(笑)。ランウェイでも、モデルが当日キャンセルになったり、服がダメになったり、リハーサルをやってみたら着替えが間に合わなくて変更したりトラブルは沢山あります。最初は理想像として構成を作るわけだから、それが崩れていくのは嫌なんだけれど、限られた時間の中で集中して直していくと、その方が結果的にドキドキする構成になっている時もあるんです。そういう経験をしてくると肝が据わってきて、大したことには動じなくなってくる。それも自分たちのスキルアップ。そうするともう少し引いたところで自分たちを見れたりして、どんどん良くなっていきますよね」

ショウ「俺、ライヴではノーパンなんですよ。それがライヴ中にボトムがバリッと破けたことがあって(笑)。保護が何もないから出ちゃう可能性もあるじゃないですか。だからどの辺にどの規模の穴が開いてるのか、歌いながら確かめなきゃいけないと」

柳川「あはははは!」

ショウ「とりあえず風通しはめちゃめちゃいい。ということは、まあまあ大きい穴が開いてんな、と(笑)。で、『コウキ、ギターソロ!』って言う時に頭をガッと下げて見て、なんとかなりそうだなと確認して、そこからはなるべく内股のかっこいいポーズをやって乗り切りました(笑)。終わってからメンバーに話したら『え!破れてたの!?』とビックリされて。メンバーにもバレず、パフォーマンスの質も落とさず、ポロンもせず大成功という」

柳川「(笑)。最悪の事態が起きてもロックバンドだから大丈夫というのもある」

ショウ「そうなんです。だから俺は1回ポロンしたら全裸だなと思ってました(笑)。そこだけ出してても格好がつかないから、服を全部脱ぐしかない。歌いながら、そこまで頭がまわってますから」

柳川「いいですね。逆に冷静だったんだ」

ショウ「そういうハプニングも含めて、やっぱりライヴは楽しいですよね。じっくり作っていくアルバム制作の楽しさもわかってきているけど、ライヴは全く違う。その場勝負で、ダメだったらその場でダメになるし、それでも自分たちが格好いいと思っていることをどうやって魅せるか自分を試せる場所。そこに自信満々で挑む気持ちよさったら、ないですね」

(中編へ続く)

 


present

プレゼント:オカモトショウと柳川荒士のサイン入りチェキを1名様にプレゼントします。


空メールを送信するとプレゼントに応募できます。(←クリック)


ご応募お待ちしております。
後日当選された方にはいただいたメールアドレス宛にNeoL編集部よりご連絡させていただきます。

OKAMOTO'S


オカモトショウ(Vo)、オカモトコウキ(G)、ハマ・オカモト(B)、オカモトレイジ(Dr)。2010年5月にアルバム『10'S』、11月に『オカモトズに夢中』、2011年9月に『欲望』を発売。2013年1月に4thアルバム『OKAMOTO'S』を発売。2014年1月15日に岸田繁(くるり)を迎えた5th アルバム『Let It V』を、8月27日にはRIP SLYME、奥田民生、黒猫チェルシー、
東京スカパラダイスオーケストラ、
ROY(THE BAWDIES)らとコラボを果たした5.5 thアルバム『VXV』を発売。5周年アニヴァーサリーツアー「OKAMOTO'S 5th Anniversary HAPPY! BIRTHDAY! PARTY! TOUR!」のファイナルでは東京・日比谷音楽野外大音楽堂を埋め尽くした。2015年2月4日、6thシングル“HEADHUNT”をリリース。同作品はアニメ「デュラララ!!×2 承」の主題歌となっており、期間生産限定盤ジャケットは完全書き下ろしイラストを使用。初の映像作品『OKAMOTO'S 5th Anniversary HAPPY! BIRTHDAY! PARTY! TOUR! FINAL@日比谷野外大音楽堂』が3月18日に発売される。また、3月にショートサーキットツアー「OKAMOTO'S 2015 SPRING LIVE CIRCUIT~ハマ☆クン24~」の開催と、4月に東京・大阪・名古屋を回るスペシャルワンマンライヴツアー「OKAMOTO'S LIVE 2015 CDVDC」を敢行予定。

http://www.okamotos.net


柳川荒士


2003年「JOHN LAWRENCE SULLIVAN」を設立し、テーラードを軸としたメンズウエアを展開。2007年SSから2010年AWまで東京コレクションに参加。2008年、旗艦店を中目黒にオープン。2011年AWよりパリコレクションに参加。強さとエレガントさを持ち合わせた男性像を基本的コンセプトとしている。また、2010年SSシーズンよりレディースラインも展開しており、メンズテーラードの技術を駆使したシャープな印象が特徴的である。


http://www.john-lawrence-sullivan.com


撮影 中野修也/photo Shuya Nakano


文 桑原亮子/text  Ryoko Kuwahara

 

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http://www.neol.jp/culture/

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