BOOK LAUNCH ARTIST TALK & DEMONSTLATION | AM PROJECTS「ABSTRACTS」
NeoL / 2015年6月18日 18時43分
BOOK LAUNCH ARTIST TALK & DEMONSTLATION | AM PROJECTS「ABSTRACTS」
互いの作品や活動に共鳴し合った様々な国籍の写真家らによって組織されるフォトグラファー・コレクティブ「AM Projects」による出版プロジェクト第2弾 「ABSTRACTS」の発行を記念したアーティストトーク&デモンストレーションを開催。
本イベントでは「AM Projects」に所属する唯一の日本人フォトグラファー・横田大輔をゲストに招き、写真評論家・タカザワケンジによる司会のもと「AM Projects」の誕生秘話からその活動、そして先日開催されたばかりの「PHOTO LONDON」と合わせてロンドン市内で開催された展覧会「ABSTRACTS」と同名作品集について、更には横田大輔の作品自体にもトークを展開。
会場ではこれまでに制作された「Abstract」シリーズの素材となる実物のフィルム(約30点)が展示される他、トーク後には横田大輔による「Abstract」 公開制作デモンストレーションを行う。また、本イベント用に特別制作されたZINE「CELL」(4種類 / 各50部限定発行)を会場にて販売する。
EVENT | AM PROJECTS『ABSTRACTS』BOOK LAUNCH ARTIST TALK & DEMONSTRATION by DAISUKE YOKOTA
日時:6月27日(土)19:30 – 21:30 / 開場:19:00
場所:VACANT 2F 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前3-20-13
ゲスト:横田大輔(フォトグラファー)
司会:タカザワケンジ(写真評論家 / ライター) 入場料:1,000円
定員:50名
主催:twelvebooks
後援:ADAD BOOKS, G/P GALLERY
イベント詳細:http://bit.ly/1FT96ko
予約フォーム:http://bit.ly/1C5xrlG
横田 大輔 Daisuke Yokota
1983年、埼玉県生まれ。日本写真芸術専門学校卒業。2008年「キャノン新世紀」佳作、2010年「第2回写真1_WALL 展」グランプリ受賞。「Unseen Photo Fair」(アムステルダム)や「Paris Photo」をはじめとする海外のアートフェアにも参加。2013年「Unseen Photo Fair」において「The Outset I Unseen Exhibition Fund」初の受賞者となり、 2014年5月にはFoam写真美術館(アムステルダム)にて個展を開催、作品が同美術館にコレクションされる。同年、写真集『VERTIGO』が、「Aperture Foundation PhotoBook Awards」にノミネート。2015年、ボストン美術館で開催される日本写真のグループ展 「In the Wake Japanese Photographers Respond to 3/11」に参加、同年「Photo London」においてJohn Kobal Residency Awardを受賞。2015年7月から開催される「Rencontres d’Arles」に参加予定。
http://daisukeyokota.net
タカザワケンジ Kenji Takazawa
写真評論家、ライター。1968年群馬県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。会社員を経て、97年からフリー。「アサヒカメラ」「写真画報」「芸術新潮」「IMA」などの雑誌に評論、インタビュー、ルポを寄稿。単行本では中島らも対談集『なれずもの』の写真撮影および編集協力。高梨豊著『ライカな眼』、田中長徳著『銘機礼賛3』の編集。『Study of PHOTO -名作が生まれるとき』(ビー・エヌ・エヌ新社)日本語版監修など。
AM PROJECTS - ABSTRACTS published by ADAD BOOKS
タイトル:ABSTRACTS by AM PROJECTS
参加作家:Antony Cairns(アントニー・ケアンズ), Tiane Doan na Champassak(ティアン・ドアン・ナ・チャンパサック), Olivier Pin-Fat(オリヴィエ・ピンファット), Ester Vonplon(エスター・ヴォンブロン)and Daisuke Yokota(横田大輔)
出版社:ADAD BOOKS
ダストカバー付きソフトカバー / 5種類
210 × 270 mm / 100ページ / カラー&モノクロ
750部限定発行
2015年刊
販売価格:8,800円 (税抜)
写真や写真的なプロセスで作られた様々な抽象的(= Abstract)なイメージをまとめた一冊。5人の各アーティストが写真という手法の可能性を模索し、その結果が様々な形で表われている。カメラを必要とせずに、現像の際に必要になる化学薬品と印画紙で実験する者、または身体や自然、街の風景などの全体像から、カメラの接写で断片的な細部を切り取る者など、そのアプローチと可能性は多様に富んでいる。
アントニー・ケアンズ(Antony Cairns)は、撮影技術と暗室技術の二つを実験的に使用して夜のロンドンの風景から抽象的なイメージを作り出した。35mmスライドを使用し露出過度で反転させて再び現像することで、アルミニウムの表面上にこだまするような都市の断片を作り上げている。
ティアン・ドアン・ナ・チャンパサック(Tiane Doan na Champassak)のはフレッソン・プリントの技法を用いてヌードを接写したシリーズ「Corpus」で構成され、17〜18世紀から伝わる技法と写真的なイメージを結びつけ、特殊な用紙を使用することで豊かな階調と風合いが生まれた。
オリヴィエ・ピンファット(Olivier Pin-Fat)の作品は暗室の秘められた大きな可能性と、使用期限が切れしまっていたり、今は手に入れることができなくなってしまった資材を用いた際の予想できない効果に関心をよせたものになった。意図的にコントロールするのが難しいプロセスを用いることで、作者は本来の暗室作業の意味を失うことになるが、思いがけず出来上がる偶発的な抽象のイメージを生み出す場所に拡張することになった。
エスター・ヴォンプロン(Ester Vonplon)の自然のイメージは露出過度、露出不足、傷を付けたり、ぼかしたりなどしてテクスチャー、ゆがみ、不完全さが吹き込まれた。それらの自然界の抽象性は、森林が朽ちていく様、雪解けの様子、山の浸食などの、そのもの自体の主題を映し出しているようである。
横田大輔(Daisuke Yokota)の抽象的なイメージは、カメラを使用せずに実験的にフィルムへ直接熱と化学反応によって巧妙に作り出されたものである。フィルムの層を利用し、透明性がある色や不透明な様々な色で複雑に作り出されたイメージは、抽象絵画の本質にあるものを想起させる。
ABSTRACTS (C) DAISUKE YOKOTA
ABSTRACTS (C) DAISUKE YOKOTA
ABSTRACTS (C) DAISUKE YOKOTA
ABSTRACTS (C) DAISUKE YOKOTA
関連記事のまとめはこちら
http://www.neol.jp/culture/
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