『20th Anniversary FUJI ROCK FESTIVAL’16』閉幕。12万5千人のミュージックラバーが20周年の祝祭を祝う
NeoL / 2016年8月10日 18時19分
『20th Anniversary FUJI ROCK FESTIVAL’16』閉幕。12万5千人のミュージックラバーが20周年の祝祭を祝う
7月22日、23日、24日の3日間、新潟・苗場スキー場にて国内最大級の野外音楽フェスティバル『20th Anniversary FUJI ROCK FESTIVAL'16』が開催された。21日に行われた前夜祭を含めると延べ12万5千人もの観客が来場し、20周年を迎える同フェスティバルの総のべ入場者数は200万人を突破した。
記念すべき節目を祝うべく、RED HOT CHILI PEPPERS、BECK、BOREDOMS、SQUAREPUSHER、電気グルーヴなど第1回目のフジロックに名を連ねた面々に加え、JAMES BLAKE、DISCLOSURE、BO NINGEN、Suchmos 、D.A.N. といった音楽リスナーをうならせる200組以上のアーティストが苗場に集結した。また、昨年度、廃止となり物議を醸した「ORANGE COURT」の跡地には、「ORANGE CAFE」が誕生。キャンプサイト利用者限定のエリアだった「PYRAMID GARDEN」は入場券を持っていれば誰でも足を踏み入れることが可能になり、最奥にある「Café de Paris」ではオールナイトフジが待望の復活を果たすなど、さらなる拡張を見せた。チケットに関しても、1日券と3日券のみだった券種に前後2日券が加わり、幅広い楽しみ方ができるフジロックとなった。
晴天とともに迎えた初日はBOREDOMSから幕を開けた。14年の「ROOKIE A GO-GO」出演を経てホワイトステージまでへと上り詰めたSuchmos、年始の単独公演が話題となったTHE INTERNET、5月に突如リリースされた最新アルバム『The Colour In Anything』を代表曲に織り交ぜて見事なセットを披露したJAMES BLAKEなど、オーディエンスを熱狂させるライブが次々と繰り広げられた。フジロック発のオリジナルバンド、ROUTE 17 Rock'n'Roll ORCHESTRAは、モハメド・アリ、デヴィッド・ボウイ、プリンスといった鬼籍に入ったスターたちを追悼。初日のヘッドライナーを務めたSIGUR RÓSは、幻想的な映像表現と3人のメンバーだけで奏でる唯一無二のサウンドでグリーン・ステージを掌握する壮大なステージを行った。
2日目も天候に恵まれ、在日ファンクやTHE HEAVY、TOM ODELLなど旬なアーティストが暑さに負けない熱演を繰り広げた。フジロックと同じくデビュー20周年を迎えたTRAVISはピースフルな演奏で会場を優しく包み込み、WILCOは非の打ちどころのないロックンロールを存分に堪能させ、SQUAREPUSHERはドラムンベースを炸裂させてオーディエンスの度肝を抜くなど、中日にしてベストアクトの呼び声も高いライブが立て続けに並んだ。ヘッドライナーとして登場したのは7年ぶりの来日となったBECK。退任を発表したエディ・スリマンのサンローランを身にまとい、「Devil’s Haircut」や「Loser」など往年の名曲を惜しげもなく披露してオーディエンスを圧倒させた。
20周年を祝うかのごとく3日目の天候もわずかな時間を除いて晴天となった。朝一からオーディエンスを熱く盛り上げる演奏を行った逆輸入バンドBO NINGEN、各国の音楽メディアが絶賛する評判以上のパフォーマンスをみせたJACK GARRATT、極上のエレクトロミュージックで会場を熱狂の渦に巻き込んだYEARS & YEARSなど、話題のUKアーティストたちが会場を沸かせた。日本からもBABYMETALやKen Yokoyamaらが気合の入ったパフォーマンスを披露。最終日のトリとして満を持して登場したRED HOT CHILI PEPPERSはヒット曲を連発するエモーショナルなステージでアニバーサリーのフジロックに華を添えた。そして、クロージングアクトとして登場した電気グルーヴは苗場をダンスルームへと変貌させ、20周年を迎えた音楽祭を盛大に締めくくった。
文 小川泰明/text Yasuaki Ogawa
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