1975『I like it when you sleep, for you are so beautiful yet so unaware of it』Interview
NeoL / 2016年10月8日 17時36分
1975『I like it when you sleep, for you are so beautiful yet so unaware of it』Interview
今年2月にリリースした2ndアルバム『君が寝てる姿が好きなんだ。なぜなら君はとても美しいのにそれに全く気がついていないから。』は、全米・全英チャートで堂々の1位を獲得。ロック・バンド不在と呼ばれて久しい現代のヒットチャートにおいて鮮やかな存在感を示したマンチェスター出身の4人組、The 1975。日本においても、ポップかつアート・センスにあふれた世界観で人気に。今年のサマソニではフェスのフィナーレとして観客を熱狂させた彼ら。そのステージ前に、彼らが見せた素顔とは?
──今年は年始の単独公演もあり、二度目の来日ですね。日本の印象は?
マシュー・ヒーリー(Vo&G、以下 マシュー)「大好きな国だよ。沢山ライヴが出来て嬉しいよ」
──2月に発売されたアルバムは、全米・全英で1位を獲得しました。
ロス・マクドナルド(B、以下ロス)「アルバムに対する皆からの反応は素晴らしいし、自分たちがやりたいことが出来る、それでもって何かを達成出来るというのを証明出来たと思うね」
──世界中からさまざまな反響があったと思うけど、そのことで最新アルバムに対する考え方に変化はあった?
アダム・ハン(G、以下アダム)「前作でやったすべてのことが、今回のアルバムではより濃くなっているんだ。自分たちが信じることだけをやるっていうのは今回も変わってないよ」
ジョージ・ダニエル(Dr、以下ジョージ)「そういったアプローチで成功できているのはすごく幸運だと思う。アルバムは長いし、それがどう受け入れられるか見当もつかなかったけど、今のところパーフェクトだね」
──このアルバムはとてもポップでダンサブルですね。
マシュー「僕たちは、ポップ・ミュージックにおいてクリエイティヴになりたいんだ。良いポップ・ミュージックは人々をダンスさせるし、様々な感情を呼び起こす。そういったポップ・ミュージックのフォームを自分たちの音楽で追求したかったんだ。だからこのアルバムはアンビエントだし、ダンサブルだし、ポップ・ミュージックの全ての効果が詰まっているのさ」
──1980年代のサウンドからも影響があるように思います。
マシュー「僕たちは80年代の音楽を聴いて育った人間だから、自然に影響が出てくるんだ。このアルバムで表現したかったのは、あの時代がはらんでいたポップでグラマラスなムードだった」
ジョージ「でも、作るにあたって80年代風アルバムにしようという意識はなかった。やっていくうちに自然にそうなった、って感じなんだよ」
アダム「うん。バンドにはもともと80年代な雰囲気があって、それが今回はたまたま強調されただけって感じ」
──ポップなサウンドとは対照的に、アルバム・ジャケットはコンテンポラリー・アートのようです。このインスピレーションはどこからですか?
マシュー「前作も同じで、これの白黒バージョンのような感じだった。僕たちは、ジェームズ・タレル(光と空間を題材にした作品を数多く発表しているアメリカの現代美術家)や、ダン・フレイヴィン(蛍光灯を多用した作品が有名なアメリカのミニマリズム美術家)のような照明アーティストのファンなんだけど、ネオンライトってすごく80年代っぽいと思うし、コンテポラリー・アートに見えると思う。だからあのデザインにしているんだよ。建築からアート・ムーヴメントに至るまで、僕たちは色々なアート・フォームに影響を受けているんだ」
──ファッションにもこだわりがありそうですよね。
マシュー「直感を信じているだけ。僕は地元(マンチェスター)の古着屋で購入したレザー・ジャケットに一目惚れして以来、それにあわせていろんなスタイルを楽しんでいるんだ。今日は暑いから着てないけどね(笑)」
──マンチェスターにはいい古着屋がある?
マシュー「そんなにたいしたことないよ(笑)」
ジョージ「ロンドンより寒いから、コートとか多いかも。あと、オアシスみたいなカーキのアウターもいっぱい(笑)」
──(笑)。もう次のアルバムのイメージはありますか?
マシュー「あるよ。まだツアーが始まったばかりだから、ちょっと早すぎるけどね。でもその中で、少しずつアイディアを固めていこうと思っている。どんな見た目になるかは今も想像がつくけど、音はまだわからないね」
──多忙で次の作品のために時間をつくるのは難しそうですが。
マシュー「そう。でも、短い時間で作ることは可能だよ」
──休みの日は何をするのが好き?
マシュー「ずーっと音楽を作っているし、ずっとライヴし続けている。だから、休みの日は何もしないのが一番。ホテルの部屋で寝転んで、何もしないのさ」
ジョージ「同じ。リラックスして、リフレッシュするかな。くだらないテレビ番組を見たりね」
ロス「僕も何もしない。ずっと音楽に触れているから、音楽に触れないようにしているよ」
アダム「新しい曲をステージでプレイするために練習している。それが僕の休日の過ごし方だね」
──日本のファンにメッセージを。
マシュー「日本は本当に大好き。キャンペーンの最後の方でまた戻ってきたい。楽しみにしているよ」
ロス「日本は最高。皆が僕たちの来日を望んでくれる限り、ずっと戻って来続けるよ(笑)」
photo Shuya Nakano
interview Takahisa Matsunaga
edit Ryoko Kuwahara
1975
『I like it when you sleep, for you are so beautiful yet so unaware of it』
発売中
(Universal)
http://store.universal-music.co.jp/product/uicp1174/
https://www.amazon.co.jp/君が寝てる姿が好きなんだ%E3%80%82なぜなら君はとても美しいのにそれに全く気がついていないから%E3%80%82-1975/dp/B019CONB6O/ref=ntt_mus_ep_dpi_1
https://itunes.apple.com/jp/album/i-like-it-when-you-sleep-for/id1067233670
1975
イギリス・マンチェスター出身のオルタナティヴ・ロック・バンド。メンバーは、同じ学校に通っていたマシュー・ヒーリー(vo.)、アダム・ハン(gt.)、ロス・マックドナルド(ba.)、ジョージ・ダニエル(ds.)の4人。バンド名は、「トークハウス」、「スローダウン」、「ビッグスリープ」、「ドライヴ・ライク・アイ・ドゥ」など様々な変化を経て、最終的に「The 1975」に。バンドがこれまで発表した「フェイスダウン」、「セックス」、「ミュージック・フォー・カーズ」、「IV」の4枚のEPは、イギリスの音楽専門誌から称賛と注目を受け、シングル「チョコレート」で本国にて本格的にブレイク。アルバム発売前にも関わらずサマソニで初来日を果たした。早い出番にも関わらず約4000人の観客を呼び、直後の原宿アストロホールの単独公演もソールドアウト。全英初登場1位に輝いたデビュー・アルバムを引っさげて行われた2月のツアーもソールドアウト。サマーソニック2016で再来日を果たし、喝采を浴びた。
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