NO MORE MUSIC Issue : Star Light feat. OKAMOTO’S
NeoL / 2017年8月31日 18時0分
NO MORE MUSIC Issue : Star Light feat. OKAMOTO’S
OKAMOTO’Sのニューアルバム『NO MORE MUSIC』発売を祝して、NeoLでは収録曲10タイトルにインスパイアされた10記事とイメージヴィジュアルを1ヶ月にわたって随時掲載していく。第10回目は“Star Light”をテーマに、OKAMOTO’Sを照らす光について。
——さて、いよいよ最後の曲です。
コウキ「“Star Light”は最後の曲になる予定ではなくて。中盤に入る予定だったのが、候補曲が出揃った後に最後にしようということになって、締めにおさまりました」
——曲順を決めたのはレイジくんでしたよね?
レイジ「俺とコウキが中心になって決めた順番をみんなで話し合いました。BPMが速いものから遅いものへ行くと本来のBPMよりゆっくり感じたりするので、そういう体感的なことや曲調の相性を考えたりして選びました。我ながら意見がコロコロ変わるので、その都度メンバーにラインして」
コウキ「更新されるたびに、きちんとその曲順で聴き直して、律儀に感想を送っていたのが僕でした(笑)」
——なるほど。では“Star Light”ということで、OKAMOTO’Sを照らすものというお題です。
レイジ「ONE OK ROCKじゃないですか」
——え?
コウキ「それ、わかりにくいよ(笑)。ONE OK ROCKが照らしてくれるということではなくて、彼らの名言に『ファンが照らしてくれる』というものがあるので、レイジが言っているのはそういう意味だと思います(笑)」
レイジ「アタリ(笑)。でも、本当にその通りだと思います」
ハマ「そうだね」
レイジ「47都道府県を回って、こういう所で俺たちの曲を聴いて待っていてくれたのかと感じたり、ステージ上からお客さんが全部見えるのですがすごく楽しそうだし、俺たちはこんな仕事をしているんだなと改めて思いました」
ショウ「俺らは俺らで、昔は年齢や経験値的に周りを見る余裕がなかったということはあるかもしれないですが、いま改めてお客さんの大切さを実感しています」
レイジ「26歳になったというのは大きいかもしれないです。人間として、そういうところまでわかるようになったというか」
ショウ「純粋に自分たちが好きな音楽を好きでいてくれる仲間感」
——ハマくんも、最近ツイッターでファンへの感謝をつぶやいてましたよね。
ハマ「つぶやきますよ、だってそれでしかないと思いましたから。数年前まで、『ファンが大事』なんて全員が思っているだろうから、わざわざ言わなくても伝わってるだろうというところがありました。でもいま思うと、実感が足りなかったのかなと」
——自分たちのことで精一杯で?
ハマ「それもあるし、ファンはいてくれて当たり前のものというカテゴライズが無意識のうちにあった気がしていて。でも一度引いて考えると、あり得ないことなんですよ。僕たちは東京でバンドをやっていて、年に2枚くらいリリースがあって、MVを2曲くらいネットにアップしたりしているだけと言えばそれだけ。もっと認知度が高いバンドやミュージシャンはたくさんいるのに、初めて行った鹿児島でライヴハウスがパンパンになるくらいお客さんが集まってくれるなんて考えられないことだなと。そういう実感を抱くことが去年は本当に多くて、当たり前だと思っていたことが当たり前じゃないと気付いた年でした」
——音楽性が変化したタイミングでもあったので、それでも応援してくれるファンのことを強く意識したというのもあるかもしれませんね。
ハマ「そうですね」
ショウ「ファンという存在がいてくれているからこそ、変化に挑戦できるということもあります。例えば”JOY JOY JOY“も、俺たちが四つ打ちにチャレンジしたらどうなるんだろうというセルアウトにも捉えかねられないことをやって。そういう数々の挑戦を経て学んだのは、本当に自分たちが格好いいと思う音楽を作ることが一番のファンサービスになるということ。誰にも頭を下げていないのが一番のファンサービスだし、ファンを大事にすることにも繋がる。自分たちのスタイルや趣味趣向が変わっていったとしても、そのときの自分たちが格好いいと思うものを精一杯作ることが誠実な向き合い方なんじゃないかと。『OPERA』くらいからそういう考えでやっていたけれど、今作ではより向き合っている感じが個人的にはあります」
コウキ「真面目な話、“Star Light”は音楽のことなんです。例えば味気ないなと思って日常を送っている人たちでも、OKAMOTO’Sのライヴに来て『すごい!』と思ってくれるのと同じように、僕たちも音楽で感動する場面が多々あって。この曲もそういう体験からできています。ある日、車を走らせていたら発電所があって、その前に行くと車のラジオが色々な電波を受信し始めて、聴いたこともないようなラジオ局の音楽がかかったことがあって。周りになにもないんだけど、音楽は受信している。そのことにものすごく感動して。なにもない暗闇の中に自分たちがいたとして、こんな風に音楽に照らしてほしいなと思いました」
——発電所の前で。
コウキ「そう。それで『高架線の下から見える光』という歌詞ができて、“Star Light”ができました。ファンの人たちにとって、OKAMOTO’Sの音楽がある種の道標になったらいいなと思いますし、自分たちにとっても音楽というものがそうであってほしい。僕たちは、音楽以外になにもない人たちじゃないですか。その自分たちの音楽自体に対しての愛情をこのアルバムでは歌っています。そこである種の音楽へのノスタルジーであったり、”NO MORE MUSIC”のような話もあったりしますが、最後に“Star Light”が出てくるのはすごくいいなって」
——虚しさも寂しさも抱えているけれど、音楽という希望が照らしてくれる。
コウキ「はい。この曲は少し寂しい雰囲気もありますが、やっぱり音楽がたまらなく好きで、それが僕らの全てでというもの。それで終わるのがOKAMOTO’Sらしいと思います」
OKAMOTO’S
『NO MORE MUSIC』
8月2日発売
(Ariora)
https://www.amazon.co.jp/NO-MORE-MUSIC-初回生産限定盤-DVD付/dp/B072VKB8QQ/ref=pd_lpo_sbs_15_img_1?_encoding=UTF8&psc=1&refRID=8MR686V41KK8S9ZDA0PC
https://itunes.apple.com/jp/album/no-more-music/id1253780325
photography Takuya Nagata
interview & edit Ryoko Kuwahara
関連記事のまとめはこちら
http://www.neol.jp/culture/
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