『大人は判ってくれない』のような、少年少女の青春と成長の物語
NeoL / 2018年3月31日 14時58分
「アヌシー国際アニメーション映画祭2016」の長編部門で、グランプリにあたるクリスタル賞と観客賞を受賞し、峯田和伸、麻生久美子、リリー・フランキーらが日本語吹替を担当したことでも話題をさらったストップモーションアニメ『ぼくの名前はズッキーニ』。
9歳の少年"ズッキーニ"が思わぬ事故で母親を亡くしてしまうエピソードから始まる物語は、繊細で大胆で、ストップモーションアニメだからこそ描けた世界――と、つい思ってしまうが、この映画には原作があり、その小説が『Ma vie de Courgette』。
日本で初めて翻訳版が出版された時のタイトルは『奇跡の子』。それが、映画公開に合わせて『ぼくの名前はズッキーニ』というタイトルで新装版が出版されている。
著者のジル・パリスは、ジャーナリストでもあり、養護施設や教育機関、児童指導員やこどもたちへの取材を行った上で執筆。映画では軽く触れるに止めざるを得なかった(それが映画化としては成功だったわけだけれど)5人のクラスメイトたち、"シモン"、"アメッド"、"ジュジュブ"、"アリス"、"ベアトリス"のエピソードや境遇も丁寧に描かれている。
フランソワ・トリュフォーの映画『大人は判ってくれない』も思い起こさせる、暖かいだけではない、大人向けの原作は、特に映画版でシモンの男気に涙した人にはぜひ読んでほしい。
『ぼくの名前はズッキーニ』
ジル・パリス
DU BOOKS
1,800円
Amazon
関連記事のまとめはこちら
http://www.neol.jp/culture/
この記事に関連するニュース
-
呉美保監督が大切に描いたCODAの若者の母への思い・日常のかけら…吉沢亮主演「ぼくが生きてる、ふたつの世界」
読売新聞 / 2024年9月19日 11時0分
-
小林千晃が主人公の声を担当! 実写映画『ボルテスV レガシー』吹替版キャスト9名&予告解禁
クランクイン! / 2024年9月13日 10時0分
-
奥山大史監督ならではの映像美で紡ぐ少年の成長 光に包まれたスケートシーンは特筆もの 映画『ぼくのお日さま』レビュー
クランクイン! / 2024年9月8日 10時0分
-
相葉雅紀&大塚明夫、映画「PUI PUI モルカー」で演じるキャラが判明 ハリウッド映画さながらの特報も完成
映画.com / 2024年8月31日 12時0分
-
「虎に翼」LGBTQ描写に反発する人に言いたいこと 性的マイノリティを描くことは今や世界的潮流
東洋経済オンライン / 2024年8月27日 10時30分
ランキング
-
1「SHOGUN」エミー賞受賞を喜ぶ人と抵抗ある人 日本人がアメリカで最多受賞した本当の理由
東洋経済オンライン / 2024年9月20日 13時0分
-
2「高齢者に炭水化物は毒」は大ウソである…長寿国では「パン、そば、うどん」をもりもり食べている事実
プレジデントオンライン / 2024年9月20日 15時15分
-
3朝食前に歯を磨かない人は「糞便の10倍の細菌」を飲み込んでいる…免疫細胞をヨボヨボにする歯周病菌の怖さ
プレジデントオンライン / 2024年9月20日 14時15分
-
4「ぜんたーい、止まれ!」その入場行進なんのため? 元体育主任が語る、運動会で廃止すべきこと3つ
オールアバウト / 2024年9月20日 20時35分
-
5「来来亭のラーメン」を16年以上毎日食べ続ける男性を直撃。体重の増減や健康診断の結果も教えてもらった
日刊SPA! / 2024年9月19日 15時54分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください