14 issue : Ryohu ft. GUCCI

今年はあいみょんや冨田ラボなど数多くのアーティストの作品に客演し、またオカモトショウとカップリングツアーを開催するなど、ラッパーとしての独立した存在感と求心力を幅広いフィールドに示したRyohu。そんなRyohuが歩んできた足跡と現在地、そして近い未来に向かう場所を同時に照らすようなミックステープ形態の新作『Ten Twenty』がリリースされた。KANDYTOWNの中心人物にして誰にも似ていないラッパーは今、こんなことを考えている。（→ in English）




──2018年は例年に比べても客演に呼ばれる機会が多かったですよね？


Ryohu「うん、去年と比べたらだいぶ多かった。去年は自分から出向いていくことが多くて。それってもともと自分が苦手としているところでもあったんだけど。もしかしたら今年はその跳ね返りがあったのかもしれない（笑）」


──ああ、去年はアウェイにも自ら出向いて、そこで広がったものが今年に返ってきたと。


Ryohu「そう、去年は今までの自分だったら出なかったようないろんなイベントにも出たり。自分の繋がりではなかったところ。それまでの俺はずっと繋がりだけでやってきて、その縁を大事にしてきた中で、今の事務所と契約しているからこそ呼ばれる場所もあったりして。せっかくの機会だし、そういうオファーにも応えたという感じがあって」


──そこで得た収穫もあった。


Ryohu「もちろん。地方の深夜のクラブとかでもライブして。武者修行みたいな感覚もありましたね。いわゆる普通のミュージシャンがやるようなことをやってみるという（笑）。やってみないとわからないことってあるから。逆に『これはやらなくてよかったな』って思うこともあったし」


──でも、もともとKANDYTOWNの中でもジャンルを越境するような動きをしてきたしね。


Ryohu「そうですね。もともとそういうスタンスだったから」


──あと、最近思うのは、Ryohuがお兄ちゃんになったなぁって。


Ryohu「なんで？（笑）」


──いや、後輩に対しての言動とかを見ていて（笑）。


Ryohu「あはははは。たしかに。俺が昔してもらっていたことを自分がやる側になってきてるのかなとは思う。でも、そそういうことってKANDYTOWN内でもあったりして。自分の中では普通の感覚で」


──あと、自分の感覚とか気持ちを言葉にするようになったなとも思う。


Ryohu「ああ、そうかもしれない。でも、今でも『これをここまで言うとダサい』というラインはもちろんあって。たとえば告知の仕方一つとってもその言い方はダサいとか。だから、ちゃんと噛み砕いて簡潔に説明するならいいけど、中途半端な説明の仕方が一番ダサいと思うから。でも、何にせよ自分が伝えようとしないと伝わらないことってあって。今までは受け手が自由に捉えてもらえばその解釈が俺自身とは違っても楽しんでもらえたらそれでいいと思っていたし、今でもそう思ってるところもあるけど、やっぱりこちらが伝えようとしていれば受け手も意識的に捉えようとすると思うから。たとえば仕事じゃなくても自分が『このアイスコーヒーが好き』ってことを話してる人に伝えたら、いつかまた会ったときにそのアイスコーヒーをお土産でもってきてくれたりとか、そういうのあってあるじゃないですか（笑）」


──あるね（笑）。


Ryohu「それってささいなことではあるんだけど、意外と大事なことだなと思ったりもする。最近はそういう小さなことを大事にするのもいいかなって思ってますね」

















──あらためて、いろんなフィールドのアーティストに呼ばれることって喜びでもあるでしょ？


Ryohu「もちろん！　俺にしかできないことだと思うし」


──KANDYTOWN云々でもなく、この国のラッパーとしてっていうね。


Ryohu「そうそう。何がいい悪いではなくて、ラッパーの中で俺みたいなスタイルをやってる人があんまりいないと思うから。べつに狙ってそうなりたかったわけじゃないし、活動していたら今いい感じのところにいるなと思うというか。もともと音楽が好きだったし、その中でヒップホップだったり、ラップを取り入れてやってきて、今も制限されずに自分の音楽を表現できてる。そうしたら今のキャラクターになった。なんでもキャラクターって大事だと思うんですよ。俺が急にギャングスタラップとか始めたら意味わからないじゃないですか（笑）」


──それはそれで聴いてみたいけど（笑）。


Ryohu「あはははは。キャラクターの重要性ってファッションとかもそうだと思うけど。そういうことも気づいたら自分らしさになっていて。周りの環境もそう。最初からヒップホップだけはイヤだと思っていたし。なんて言うのかな……それぞれが生きてきた信念ってあるじゃないですか。それがジャンルとして紐づけされると思うんですけど、ほんとはジャンルとか関係なくその人をカッコいいと思えて仲よくしたかったらすればいいという感じで」


──でも、Ryohuは異ジャンルの現場でもヒップホップマナーを持ってそこに立ってると思うんですよね。ちゃんとラッパーがそっちの現場に行ったという感じがあって。それってすごく大事なことだと思うんですね。


Ryohu「たしかに。そこはちゃんと意識してるかもしれないですね。自分がKANDYTOWNに所属しながらソロをやっているといううえでも。ラッパーでいるというのは守っていきたい。アイドルじゃないし、ぽっと出でもないし、ファッションでやってるわけじゃない。ただラッパーとして今までやってきたことは忘れない。いろいろやってもいいと思うけど、ラッパーでいたいという信念は忘れないようにしてるかもしれないですね」


──それは僕のレーベルでお世話になったマテリアルクラブの曲（「Material World feat.Mummy D（RHYMESTER）,Ryohu（KANDYTOWN）」でも感じたことで。


Ryohu「あの曲もそうだけど、パーソナルなことを歌ったほうがラッパーっぽいって最近思うようになって。今までは第三者目線が多かったんですよ。俯瞰しているリリックが。わりと哲学書を読んでるみたいなリリックばっかりだなみたいな」


──ああ、なるほどね。それがRyohuらしさを形成してきたとも思うけど。


Ryohu「よくも悪くもそうだなと思う。でも、マテリアルクラブの曲は今の自分から見たこれまでの自分と、今の自分から見たこいちゃん（小出祐介）のやってることだったりをリリックにして。Dさんもこいちゃんとは距離感が違うけど俺の中では近くに感じていたから。そういうのも全部あのヴァースはリリックにしてる。たとえば〈エゴを知らない Boys&Girls〉というラインは、『今の若い子はRHYMESTERの『Egotopia』（1995年にリリースされたインディー2ndアルバム）のカッコよさを知らないでしょ？』っていう問いかけでもあったり。『でも、今この3人で曲を作ってること自体がマテリアルだね』という着地にして。そのオチは強引かもしれないけど（笑）、俺としては充実感がすごくありますね」


──俯瞰と主観のバランスを突き詰めたらさらに新しいRyohuのラップ文体ができそうですけどね。


Ryohu「うん、そうだと思う。引き続きお楽しみという感じで」





















──で、このミックステープ仕様の『Ten Twenty』という新作なんですけど。これは今のRyohuの立ち位置を示す地図のような作品だと思っていて。


Ryohu「まさに」


──こういう形態でこういう作品をリリースしようと思ったのはなぜですか？


Ryohu「一番は前作の『Blur』が俺の思う平均値に全くたどり着けなかったという感覚があって」


──それを細かく言うと？


Ryohu「制作からリリースまでの期間がタイトだったというのもあるし。あとは俺のラップ然り、サウンドメイク然り。全曲に対してもっと突き詰められたらなって。俺自身ができなかった部分もあるから、人に説明しないと出せない音もあって。そういう反省をおおまかに自分の中で3点くらい書き出して。で、フルアルバムを出す前にミックステープという形態でその反省点を解消したかったんですよね。今後の自分のライブを考えたときに過去曲で好きな曲がけっこうあって」


──ほんとに。Ryohuのライブをずっと見てきた人にとっては馴染み深い曲が数多くブラッシュアップされていて。


Ryohu「そうそう。この曲たちを今後もライブでやりたいと思ってるから。でも、なんならエンジニアさんなしで録った曲とかもあるから、ライブでやったときのトラックのシャバさがハンパないみたいな（笑）」


──オケの音のバランスとかバラバラだと難しいよね。


Ryohu「そうそう。だからミックスし直すだけでもよかったんだけど、せっかくだから作り直しちゃおうと思って。そうなったときにヒップホップにはミックステープという便利な文化があるから。昔はもっと意味合いが小さかったと思うけど、今どきのミックステープの解釈って様々あるから」


──ほぼオリジナルの新作みたいなミックステープもあるしね。


Ryohu「ね。だから、いわゆるフルアルバムじゃないよということをわかりやすく伝えるためのミックステープという形態にして」


──この曲順通りにライブやってもよさそうだなって思いました。オムスくん（OMSB）プロデュースの「Vibes」なんかバックトゥベーシックスなビートなんだけど、絶妙に新しさもあって。原型はだいぶ前からあったのかなって思うような。



Ryohu「っていう感じがありますよね」


──このビートだからっていうのもあると思うけど、Ryohuのフロウも若々しいというか、最近にしては熱い感じがあって。


Ryohu「そう、熱い感じがいいかなと思って。自分でもすごく気に入ってますね。最初は別のビートをもらってすぐにラップを録って送ったら『なんか違うな』ってお互いなって。それでこのビートを送ってくれたんですよ。そういう意味では今までやってきたことが無意識に反映されているかもしれないですね」


──参加している人たちとの関係性もよくわかるしね。そういう意味ではEVISBEATS & MICHEL☆PUNCHプロデュースのラスト「Keep Your Eyes Open」が異色だし、印象的で。過去最高にポップというところに手を伸ばしてる曲だとも思うんですよね。


Ryohu「そうかも。これも挑戦で。今回、『Vibes』とこの曲で外部からもらったビートでラップしてるんだけど、自分の作品で人からビートをもらうのってKANDYTOWN以外ではなかったし。エビスさんから最初にこのビートをもらったときは正直あまりピンとこなかったんだけど、何度かやり取りしながら修正していって。フックを変えたり。リリックは酔っ払ったときに書いたんですけど」


──ユーモアもあるもんね。


Ryohu「酔っ払ったときに深く考えてもしょうがないと思って。曲順も悩んだんですよね。オムスの曲もそうだけど、この2曲以外は全部俺がビートを作ってるから真ん中にもってきたりするとトーンが全然合わなくて。だからオムスの曲は本編最後のクライマックスを担う感じで置いて、エンドロールみたいな立ち位置でエビスさんの曲が入ってくるという」


──コマーシャルなニュアンスもあるエンドロールというかね。


Ryohu「そうそう」


──5曲目の「Lux（feat.MUD）」も新曲だよね？　このワンループ、すごくいいですよね。エキゾチックな感触もあり。


Ryohu「『Lux』はまーくん（Aun beatz）と作って」


──ああ、まーくんっぽい奇妙な音階（笑）。


Ryohu「そう、変（笑）。太朗ちゃん（河原太朗／TENDRE）とまーくんは真逆のタイプでおもしろい。太朗ちゃんはカチッとはめていくタイプだけど、まーくんの場合は不完全なままドーン！とくるみたいな。でも、俺はヒップホップってそもそもビートミュージックだからリフなんて不完全なものでもカッコよくなったりすると思うんですよね。まーくんはそのセンスがあると思っていて。相性や料理の仕方次第ではすごく化けるというか。その他の純粋な新曲は『8 Money』だけなんですけど、その共同制作は太朗ちゃんですね。今回、ミックスエンジニアをSANABAGUN.とかもやっている同い年の佐藤慎太郎にお願いしたんですけど、俺が超注文を出したことも全部応えてくれて。彼もプロデューサーの一人と言っていいかもしれない。100％じゃないけど、今回のミックステープでサウンド的にはやっと理想の平均値にいけた気がします。一つのベースを作れた気がする」


──2019年の動きに向けたどうですか？


Ryohu「一人のラッパーとして立ち返るタイミングがきたのかなとは思っていて。太朗ちゃんとAAAMYYYも忙しくなってきたし、1MC1DJでもカッコよく成立できるようになりたいですね。それは俺だけじゃなくて、DJも照明もPAも全部が高いレベルで混ざり合わないと成立しないから。ラッパーとして立ち返るというのがテーマかもしれないですね。それができてこそ、なんでもできると思うから」


――最後に、14歳の時に何を考えていたか、そして当時の自分にどんな言葉をかけるかを聞かせてください。


Ryohu「バスケがしたかったんだけど近くの学校になかったからちょっと遠い中学に行ってて、知らない人ばっかりだったんですよ。だからナメられちゃいけねえって、ちょっとイキってた時ですね。知らない人だらけで、俺が何をやってもみんな興味を持ってくれないって気持ちを初めて感じてました。それまではワチャワチャしてたのがおとなしくなって。でもやっぱり遊ぶのは楽しいし、元々こういう感じだし、周りもだんだんそれをわかってくれて回復したのが中２。そこで自分がしっかりしないと、誰も相手にしてくれないぞっていうのを経験したのは結構デカかったです。自我が芽生えた瞬間だと思う。
あと、サンタ（BIG SANTA CLASSIC）と同じ学校だったのも大きい。当時はまだヒップホップを知ってるやつは貴重だったんですよ。俺はバスケでサンタは野球をやってたんだけど、唯一ヒップホップの話ができる友達だったから、CD貸しあったり、一緒にライヴに行ってたりして。校内放送で友達に賄賂を渡して好きなヒップホップをかけたり（笑）。YUSHIと会ったのも中２とか中３のタイミングだった。妄走族のライヴで、ヤングは俺らしかいなくて。YUSHIは中３くらいからラップを始めてたのかな。IOも入って、遊びに一環でやってる感じで。でもその頃はまだ何かになりたいっていうより、今これがしたいって方が強かったと思う。でもそれでいいんですよ。中２なんてまだ子どもで、ちょっと大人になりかけくらいのときだから、振り返ってもやっぱり“好きなことをやれば”って言いますね」




















photography Yusuke Miyazaki
style Lambda Takahashi
hair Go Utsuki
text Shoichi Miyake
edit Ryoko Kuwahara






Ryohu
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Ten Twenty Tour Osaka
2019.02.01.(fri)
Venue：Umeda BananaHall
Guest Act： SIRUP
Contact:：YUMEBANCHI 06-6341-3525 (平日11:00 ~ 19:00)


Ten Twenty Tour Nagoya
2019.02.03. (sun)
Venue：Nagoya CLUB UPSET
Guest Act：Campanella
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Ten Twenty Tour Fukuoka　
2019.02.09. (sat)
Venue：FukuokaThe Voodoo Lounge
Guest Act：Yelladigos
supported ENCORE
* This is the only all-night performance
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Ten Twenty Tour Nagasaki　
2019.02.10. (sun)
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Ten Twenty Tour Tokyo
2019.02.24.(sun)
Venue：Shibuya WOMB
Guest Act：KEIJU
Visual Collaboration：YOSHIROTTEN
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Reserve TICKET　http://www.ryohu.com/news/posts/post-77.php




Ryohu
10代より音楽活動を始め、ジャンルや場所を超えて音と人、出来事をつないできたアーティスト。ペトロールズ、Suchmos、冨田ラボなど様々なアーティスト作品に客演してきたことや、所属するヒップホップ・クルー、KANDYTOWNの1stAL(2016.Release)をメジャー・ディールにて発表しラッパーとして注目を集める傍ら、楽曲制作・トラックメーカーとしての顔も知られた存在。音楽や車などライフスタイルに根差したファッションスタイルにも多くの注目を集め、コラボ楽曲/MV公開などアパレル界隈を巻き込みバイラルに話題を振りまいている。近年はよりソロとしての活動を広げ、メロウかつレアグルーヴなビートで紡がれたEP『Blur』(2017.release)、楽曲コラボレーション参加、バンドを従えてのライブ公演などそのバリエーションが魅力である。2018年、Summer Sonic -Tokyo-に出演、11月には全16曲から構成されたMixtape『Ten Twenty』をリリース。
http://www.ryohu.com






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OUTER ¥245,000- POLO SHIRT ¥85,000- PANTS ¥100,000- SOCKS ¥12,000- SHOES ¥125,000-





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（This interview is available in English）









Guest appearing in numerous artists’ pieces including Aimyon and Tomita Lab, and even co-hosting a tour with Sho Okamoto, Ryohu proved his independence and strong centripetal force as a rapper in many fields this year. “Ten Twenty”, resembling the form of a mixtape, was released to simultaneously shed light onto Ryohu’s past journeys, his current state, and what awaits his near future. As the head of KANDYTOWN, this rapper, who resembles no one else, has some thoughts.




──You were invited to make many guest appearances in 2018 compared to other years.


Ryohu: “Yes, compared to last year there was definitely more. Last year, I would mostly initiate them. It was also something that I wasn’t very confident in. Maybe it was a bounce-back from last year, haha.”


──I see. Despite your smaller reputation, last year you built up the courage to initiate appearances yourself and that lead you to this year.


Ryohu: “Yeah, last year I appeared in events my old self wouldn’t have. What changed was that these weren’t from my own connections. I used to stay within my own community, and because I cherished those connections I would get invited to places that only my current agency would know. Because it was such a great opportunity, I wanted to answer to such offers too.”


──And you gained things from there.



Ryohu: “Of course. I performed in suburban midnight clubs and such. It almost felt like martial arts training. In other words, I tried things that a normal musician would. Because you never know until you try. On the other hand, there were things I realized I didn’t have to do.”



──But you were also making moves on crossing genres in KANDYTOWN before.


Ryohu: “That’s true. I had always wanted to.”


──I also think of how much of an ‘older brother’ you have come to be.


Ryohu: “Why? Haha”


──I saw what you tell your junior rappers.


Ryohu: “Hahaha. That’s true. I do think I have come to do, and say things people used to say and do for me. However, there are things like that even within KANDYTOWN. To me, it’s a normal feeling.”


──Also, I think you verbally express your senses and feelings more.


Ryohu: “Ah, that may be so. But even now, I sometimes think explaining too much is lame. For example, the way I make announcements can be tacky. It’s okay if it’s broken down and explained simply, but I think explaining insufficiently is the lamest. This goes for everything, but if you don’t try to communicate something, it won’t reach others. I used to be fine with the receiver interpreting things freely, even if it was different from the way I presented it. There are times when I still think so, but if I make an effort to communicate my thoughts, I think the receiver will consciously interpret it the same way. For instance, even if it is not for work, if I told someone, “I like this iced coffee”, they might bring me that iced coffee the next time we meet. Things like that happen from communicating.”


──Right, haha.



Ryohu: “It’s a small thing, but it could surprisingly be something bigger. Recently I’ve come to think cherishing small things like this is a good habit.”


















──One again, being invited to many artists from different fields makes you happy, right?


Ryohu: “Of course! I think it’s something only I could have done.”


──Not even as someone from KANDYTOWN, but as a rapper from this country?


Ryohu: “Right. It’s not about what’s good or bad, but I just think there aren’t many rappers who have the same style as I do. I wasn’t intentionally trying to be the only one, but as I made music I have found myself in a good place. I have always liked music, and incorporated and done hip-hop, rap, and continue to be able to express my music without any restrictions. That lead me to my character now. I think your character is important in many situations. Like, if I suddenly started gang rapping it wouldn’t make any sense, haha.”



──I would actually be interested in listening to that, haha.”


Ryohu: “Hahaha. The importance of your character also applies to things like fashion. I have realized that things like fashion have become something that makes me myself. Even the environment that surrounds me. From the start, I knew I didn’t want to only do hip-hop. How do I explain it… we each have our own beliefs we grew up with, right? I think that links to the genres you adapt, but I think you shouldn’t have to only get along with a person because of his/her genre. Simply because you think they’re cool is enough.


──But, I think you follow hip-hop manners when on-set with artists from other genres. Like the rapper being the one to properly visit the artist. I think it’s a very important thing.




Ryohu: “That’s true. I guess I am conscious about that. Even the fact that I create solos while still being a member of KANDYTOWN. I want to abide by the rules of a rapper. Not an idol, not someone fresh , and not exactly from the fashion scene. I won’t forget what I have done as a rapper. I think it’s fine to do various things, but I try not to forget that I want to stay a rapper.”

──I also felt that in the Material Club song “Material World feat.Mummy D（RHYMESTER）, Ryohu (KANDYTOWN)”.


Ryohu: “This includes that song, but I’ve recently noticed that I feel the most rapper-like when I make personal music. There were lots of third-person perspectives before. Lyrics that had a bird’s-eye view. Many of the lyrics made you feel like you were reading a philosophy book.”


──Ah, I see. Although I think that’s what formed your character.


Ryohu: “I think so in both good and bad ways. But the Material Club song has lyrics that describe how I view my old self today, and how I view Koichan today (Yūsuke Koide). Mr. D has a different relationship with Koichan but I felt like he was close to me. These things are all included in the lyrics of that verse. For example, the line “Boys&Girls who don’t know of ego” refers to how young people today don’t understand how cool RHYMESTER’s Egotopia (A second indie album released in 1995) is. But, the pure fact that us three are making this song is materialistic. This ending may be forced, haha but I’m very satisfied with it.”




──Perhaps if you pursue a balance between objective and subjective views, you will discover a new rap style.


Ryohu: “Yeah, I think so too. Let’s just say to be continued.”


















--Anyways, about this new, mixtape-like Ten Twenty. I think of this work as a map that indicates where Ryohu stands now.


Ryohu: “Exactly.”


──Why did you think to release such style of work, in such form?


Ryohu: “The main reason is because I felt that my last release, Blur, did not do as well as I had hoped.


──Could you elaborate on that?


Ryohu: “There was also the fact that there wasn’t much time between making and releasing it. The rest are simply my rap and my sound making. I wish I had been able to immerse myself in all of the songs. There were parts that I couldn’t even work on myself, so there were sounds that I couldn’t make without explaining it to people. Like that, I wrote out around three points that I felt had room for improvement. And with that, I wanted to create a mixtape to alleviate those bad points before I released a full album. As I thought about my future performances, I noticed I liked many of my past songs.”



──Indeed. As someone who has seen your performances for a long time, many of your older, familiar songs have been brushed up.


Ryohu: “Yeah, exactly. It was fine to just remix it, but I thought, why not just remake it? And for times like that, there are these useful things called mixtapes in hip-hop culture. They used to be subtler and more discreet, but today there are many ways to interpret mixtapes.”


──There are mixtapes that sound almost like an original.


Ryohu: “Right? So to show that this isn’t an album, I made it into a mixtape format.”




──I think you could even do a show with the songs in this order. “Vibes”, produced by OMSB has a back-to-basics beat, but with a hint of freshness. It makes me think that maybe there had been a prototype.


Ryohu: “Seems so, huh.”


──I think there’s also the fact that it’s this beat, but Ryohu’s flow sounds young and is very passionate for something released today.


Ryohu: “Yes, I thought that something passionate would be better. I myself like it a lot. At first I received a different beat and immediately recorded a rap and sent it back, but we both listened to it and agreed there was something off about it. That’s when he sent me the current beat. In that sense, perhaps everything we have done up until now had subconsciously been reflected onto what we created.”


──I can understand the relationships between those who participated also. In that sense, the last song, “Keep Your Eyes Open” produced by EVISBEATS & MICHEL☆PUNCH has a different taste, and leaves an impression. I think it’s the closest thing to pop that you have ever done.


Ryohu: “That may be so. This is also a challenge. For “Vibes” and this song, I’m rapping to a beat I received from someone. I had never made a song out of someone else’s beat outside of KANDYTOWN. Honestly, when I first received this beat from Mr. Ebisu I didn’t immediately like it. But we communicated back and forth to make adjustments. Like changing the hook. I actually wrote the lyrics when I was drunk.”


──It’s got some humor too.


Ryohu: “I thought it was useless to think deeply when I’m drunk. It also took a while to choose the order of the songs. All of the song’s beats, besides this song and OMSB’s song, were done by me so if I threw in one of the two in the middle, the tone of the album wouldn’t match. That’s why I placed OMSB’s song as a final climax, and Mr. Ebisu’s song at the end somewhat like ending credits.”



──The ending credits have a commercial nuance too.


Ryohu: “Yes, yes.”


──The fifth song, “Lux” (feat.MUD) is a new song too, correct? This song that loops, it’s very nice. It has an exotic feel to it.”


Ryohu: “I made “Lux” with Ma-kun (Aun beatz).”


──Ah, it’s got a pretty scale that sounds like Ma-kun.


Ryohu: “Yeah, weird. Haha. Ma-kun is the complete opposite of Taro-chan (Taro Kawahara from TENDRE) and it’s interesting. Taro-chan likes to set things perfectly, but Ma-kun dives into something even if he’s unprepared. But hip-hop is originally beat music so I think the song will turn out cool even if the riff is incomplete. I think Ma-kun has good taste in that. Things transform depending on the compatibility and development. The only other innocent song is “8 Money”, but the collaboration there was with Taro-chan. I had Shintaro Sato, who is from the younger generation and makes for SANABAGUN, do the music engineering and he kindly answered all my crazy specific requests. I consider him as one of the producers. It’s not quite 100% yet, but after doing this mixtape, I think I’ve gotten closer to creating the kind of sound I want. I think I succeeded in creating a base.”


──What do you want to accomplish in 2019?


Ryohu: “I think I was able to find the time to return as an individual rapper. AAAMYYY and Taro-chan has gotten busier, and I want 1MC1DJ to stand confidently too. This is not just dependent on me, but the DJ, lighting, and PA all have to come together at a high level. The theme for this year may be “returning as a rapper”. After doing so, I believe I can do anything.”


──Finally, what things did you think about when you were 14? What would you tell yourself then?


Ryohu: “I wanted to play basketball but since none of the schools close to me offered it, I attended a middle school that was a little far away and I didn’t know anybody. I didn’t what anyone to underestimate me, so that’s when I was a bit cocky. That was when I first felt like no matter what I did, no one was interested in me. I went from a talkative boy to a quieter one. But I realized that enjoying stuff is fun, and I’m originally like this, so as the people around me started to understand me, I recovered in eighth grade. It was a big thing when I realized I had to have a strong identity for other people to notice me. That was when my ego developed.
Also, the fact that I went to the same school as Santa (BIG SANTA CLASSIC) was also big. At the time, those who knew hip-hop were rare. I played basketball while Santa played baseball, but he was the one and only friend who I could talk to about hip-hop. We lent each other CDs and went to shows together. We would also bribe my friend at the school radio to play our favorite hip-hop songs, haha. I also met YUSHI around eighth or ninth grade. We were at Mousouzoku’s show, and we were the only young ones. YUSHI started rapping from around ninth grade. I joined IO and did it for fun. But at the time, it wasn’t like I wanted to be something. I just wanted to do what I did. That was the best part. In eighth grade, you’re still a kid that’s begun to act like an adult, so even looking back now, I would tell my old self to ‘do what you like’.”























photography Yusuke Miyazaki
style Lambda Takahashi
hair Go Utsuki
text Shoichi Miyake
edit Ryoko Kuwahara






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Ten Twenty Tour Osaka
2019.02.01.(fri)
Venue：Umeda BananaHall
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2019.02.03. (sun)
Venue：Nagoya CLUB UPSET
Guest Act：Campanella
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2019.02.09. (sat)
Venue：FukuokaThe Voodoo Lounge
Guest Act：Yelladigos
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Contact：The Voodoo Lounge 092-732-4662


Ten Twenty Tour Nagasaki　
2019.02.10. (sun)
Venue：Nagasaki BETA
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Ten Twenty Tour Tokyo
2019.02.24.(sun)
Venue：Shibuya WOMB
Guest Act：KEIJU
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Ryohu
Entering the music industry in his teens, Ryohu is an artist that has connected music with people and events with his sounds that go beyond genres and places. He has made guest appearances for PETROLZ, Suchmos, Tomita Lab and many others, and is a member of hip-hop crew KANDYTOWN, who released their first AL (2016) with a major record label. While he receives much attention as a rapper, he is also well-known as an original song maker and track maker. He is famous for his music, car, and fashion that is rooted from his lifestyle, and is the viral topic of the apparel industry through music collaborations and music video releases. He has recently broadened his career as a solo rapper, and released his EP Blur (2017) that follows a mellow yet unique, groovy beat. Participating in compositional music and performing live with his band, his versatility is his appeal. Appeared in Summer Sonic –Tokyo– in 2018 and released his mixtape composed of 16 songs, Ten Twenty in November.
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