古来から数多くの作品の主題となった富士山に独自の感性を持って挑む 山口聡一 個展「The Paint of Mount Fuji 」開催
NeoL / 2019年12月19日 20時0分
外苑前EUKARYOTEにて、富士山展3.0「冨嶽二〇二〇景」に関連し、山口聡一による個展「The Paint of Mount Fuji」開催。
山口聡一は1983年千葉県生まれ、2010年に東京藝術大学大学院修了。大学院在学中に2006年「GEISAI#9」にて金賞とhiromiyoshii賞を同時受賞し、08年の「モスクワビエンナーレ」への参加に加え、香港のアートフェアなどにも出品。これまで国内外で作品を発表してきた。
山口にとって「観る」という行為は視覚的な問題だけではなく、パラダイム・シフトが起きた時にそれまでとは全く異なる捉え方ができ、新たな一面が見えてくる、という観念の領域でもある。
それは、人間の尺度とそれ以外の視点から観る絵画の見え方の差異への興味に繋がり、平面とされる絵画にも、実際には物理的に絵の具の層の重なりがあるという考えから、二次元である絵画作品を三次元的に錯覚させる絵画制作によって研究されてきた。
今展では、横山大観の「雲中富士」や、葛飾北斎の富嶽三十六景に描かれた富士山をモチーフに取り組むなど、日本人の誰しもが抱く古典的なイメージを飛躍させ、違和感を呼び起こすパースペクティブと山口の独特な色彩感覚によってポップに描きながら、物理的に塗り重ねられた絵の具そのものに焦点をあて、既知のものを視覚と観念のフィルターを通すことで変容して見える絵画そのものと構造について鑑賞者にも示唆を与えている。
また前回に引き続き、本展でも陶器を素材とした新作を公開。今回は、アンディ・ウォーホルの作品「マリリンモンロー」から引用し、一度陶器としてマリリンの立体を制作してから割ったのち、破片の展開図を金継ぎのようにつなげて2次元として置き換えることで、アイコン的なイメージが変容していく様子を形にしている。
2020年という節目の年において、古来から数多くの作品の主題となった富士山に独自の感性を持って挑む山口の作品を、ぜひこの機会に見ておきたい。
開催概要
山口聡一 個展「The Paint of Mount Fuji 」
会期 : 2020年1月10日(金) - 1月27日(日)
会場 : EUKARYOTE (東京都渋谷区神宮前3-41-3)
[東京メトロ銀座線 外苑前駅 出口徒歩10分]
時間 : 12:00 - 19:00
休廊 : 月曜日
Opening Party : 1月10日(金)18:00〜20:00
http://eukaryote.jp/exhibition/soichi_yamaguchi_2020/
アーティストプロフィール
山口聡一 / Soichi Yamaguchi
1983 千葉県生まれ
2010 東京藝術大学大学院美術研究科油画技法・材料修士課程修了
近年の個展
2018 ”dimensions” EUKARYOTE, 東京
2017 ”リストグループ×拝借景” リストグループ東京本部 , 東京
2017 ”The patterns” SEZON ART GALLERY, 東京
2011 ”The way you look” madhouse art gallery, 香港
2010 ”soichi yamaguchi” Gallery J chen, 台北
2007 ”Project N” 東京オペラシティーアートギャラリー
2006 ”more than paradise” magical art room, 六本木
近年の主なグループ展
2019 ”LUMINE ART FAIR at rooms39” 五反田TOCビル, 東京
2019 ”Hello my name is” EUKARYOTE, 東京
2018 ”PREVIEW” EUKARYOTE, 東京
2017 ”ART CENTRAL 2017”, 香港
問い合わせ先
EUKARYOTE
3-41-3, Jingumae, Shibuya-ku, Tokyo, 150-0001, Japan
contact@eukaryote.jp
http://eukaryote.com
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