八重洲の由来「ヤン・ヨーステン」を巡る
NeoL / 2020年3月27日 17時11分
東京駅の玄関口・八重洲。その地名の由来が江戸時代に日本で活躍したオランダ人「ヤン・ヨーステン」にあることをご存じだろうか。フルネームではヤン・ヨーステン・ファン・ローデンステイン。彼は、オランダ船リーフデ号に乗って日本へやってきた。目的は日本と交易をすること。
アムステルダムから約2年をかけて日本の豊後(大分県)に漂着した時、船の乗組員は4分の1以下に減っていた。そんな過酷な航海を経て日本の地を踏んだヤン・ヨーステンは大阪城で徳川家康と面会。ここに、日本とオランダの貿易が始まった。その後、家康の信任を得たヤン・ヨーステンは、屋敷を現在の千代田区(和田倉門~日比谷公園周辺)に構え、日本名「耶楊子(やようす)」を名乗る。これがなまって現在の地名「八重洲」となったとされている。
繰り返し再開発が行われてきた八重洲だが、ヤン・ヨーステンの功績を讃えるスポットはちゃんと今も残っている。今回はその中から代表的な場所を紹介しよう。
■八重洲地下街(ヤエチカ)にただずむヤン・ヨーステン記念像
東京駅八重洲中央口から、八重洲地下街に下り「外堀地下一番通り」を進むと右側に見えてくるのが、「ヤン・ヨーステン記念像」だ。商店街の中にライトアップされた像がたたずむ様子は異彩を放つ。土台にはヤンの来歴などが記されているので注目だ。
■八重洲通りの中央分離帯にあるヤン・ヨーステン記念碑
そのまま八重洲地下街を進み、24番出口から地上へ。すぐ左の横断歩道を渡る途中の中央分離帯に「ヤン・ヨーステン記念碑」がある。正面の大きな塔「平和の鐘」の裏側にあるので見落とさないように! レリーフの左は八重洲地下街にもあったヤン・ヨーステンの肖像で、右には彼が乗ってきたリーフデ号があしらってある。
さらにスポットを巡る途中、八重洲地下街で開かれている「ヤエチカ春の歓送迎会」のステッカーが目に入った。親しみやすくデフォルメされたヤン・ヨーステンがここにも。ヤエチカのキャラクターとしてすっかり街に浸透しているようだ。没後約400年が経過してなお、八重洲の街に街に生き続けるオランダ人。八重洲に足を運んだ際にはぜひ彼の姿を探してみてほしい。
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