アフリカでエイズ孤児支援活動

NewsCafe / 2013年6月5日 15時0分

第5回アフリカ開発会議(TICAD V)が閉幕しました。今回の会合では、アフリカが援助の対象から投資や貿易の対等なパートナーとなっていることを印象づけをしていました。中国が日本のアフリカ支援を「新植民地主義」と批判しています。たしかに、広大な面積を有するアフリカです。たしかに、そうならないとも限りません。しかし、市民レベルでのインフラが整備されるのを歓迎する声があります。

エイズ孤児支援のNGO・PLAS(本部・東京都品川区、門田瑠衣子代表)です。片親もしくは両親を亡くした18歳未満の子どもを「エイズ孤児」を呼びます。1990年では、サハラ以南地域のエイズ孤児は62万人いました。2009年の時点で全世界で1660万人いるとされ、その9割がサハラ以南に集中しています。その7割以上が両親を失っています。

PLASは、ウガンダ共和国やケニア共和国で、HIVの蔓延を防ぐため、またエイズ孤児の差別や偏見を解消させることを目的に、地域のリーダーを育成することを目的にしています。また、エイズ孤児の子どもたちが通う小学校の建設支援や学校運営のアドバイスなどもしています。

世界的にはサハラ以南地域がHIV感染者/エイズ患者が多いとされています。背景の一つには、貧困があるといいます。貧しいことで学校に通えず、正しい知識を得ることができず、感染させていまう悪循環があります。ウガンダではもともと貧困層が多く、一日一ドル以下で生活をする層も半数以上ということです。

また、地域性もあります。ウガンダやケニアが接しているナイル川の源流ヴィクトリア湖の沿岸では、幹線道路があることで物流の拠点になっています。そうした場所で売春宿があります。そこでも貧困によって働く女性の姿もあるようです。さらには、湖で漁をしている漁師さんから魚を仕入れて売る女性がいます。魚を卸してもらう際に、性的な接触を持たないといけない慣習が残っている地域があり、感染の機会になっているようです。

そうした実情の中で、PLASでは「経済的な発展がもたらされるということは歓迎しべきこと」としています。とくに、インフラが整備されて、たとえば、携帯電話が普及されることで、コミュニティリーダーとの通信手段がより確保され、活動を下支えすることになるといいます。

しかし、一方で発展の中で、経済格差が生じることは懸念材料です。PLASが活動をしている首都カンパラの郊外ではスラム街が広がっているといいます。「子どもたちが満足な教育を受けられず、ドロップアウトしていきます。都市と地方の格差、同じ地方であっても金銭的に余裕のある層とそうではない層との差が顕著になっていると感じます。支援が必要な層に必要なものが届くのかをモニタリングしていきたい」(小島美緒・事務局長)。

アフリカのエイズ孤児支援といっても、多くの人には「遠い存在」ではないでしょうか。小島さんは「エイズ孤児の居場所がなくなることは、日本の子どもたちで、安心できる居場所がないのと同じで、共通の課題があると思います。一人の子どもが自分を大切に思い、将来の夢を描くことができるというのは国を問わず大切なことです」と話し、エイズ孤児の生の声を知ってほしいと呼びかけています。

PLASでは、ホームページ( http://www.plas-aids.org )やFacebook、ツイッターを通じて、また、イベントや講演会を開催することで、エイズ孤児の現状を伝えています。

[ライター 渋井哲也/生きづらさを抱える若者、ネットコミュニケーション、自殺問題などを取材 有料メルマガ「悩み、もがき。それでも...」(http://magazine.livedoor.com/magazine/21)を配信中]

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