「観光気分で富士登山」

NewsCafe / 2013年8月9日 15時0分

いよいよ夏のバカンスシーズン本番である。すでに今週から都心も空きだした感がある。ここ1~2週間は「好天・猛暑」の様だから行楽地は大賑わいと言う事だと思う。行楽評論家に聞くと『最近の若者は「海はベタベタしていや・日焼けもいイヤ」と言う傾向で高原や山派が増えている。高度と気温の関係でみると「1000mで-6度」だから1000m以上の高原が大人気』と言う。「世界文化遺産ブーム」に沸く富士山も大賑わいだろう。富士登山を計画の山ガールも多いと思うのである。

その富士山で「7月25日~8月3日」の期間で「富士山保全協力金=一人1000円」の任意徴収・社会実験が行われた。結果は「関係ないと言う拒否派」もいたが「概ね順調・平均一人1000円を達成」と言う事である。内容を見ると「1000円の協力をすると記念バッジ進呈のお土産作戦・お願い係の在駐は日のあるうちで夜間は不在の公務員シフト・集まった3000万円余りの使途はこれから考える」と、いかにも「地方公務員的とりあえず対応」なのである。いかに「富士山の世界文化遺産登録の本音」が「登山・観光振興一筋で何も考えていなかったか」が見え見えであり、文化遺産の主要部分である「山麓の神社等への誘導」はほとんどないのである。

識者は『古来「富士山は信仰の山」であり、その信仰性は「太古のままの自然環境と密接に絡んだ畏敬の念」なのである。「弾丸登山・ご来光で万歳…」とは趣が違うのである。その自然環境の維持については「世界遺産委員会」からも厳しく指摘されているのである。富士山の景観は日本人の心情や芸術に大きな影響を与えてきた。現実の富士山は「遠くから見れば文化・近くから見れば自然破壊・頂上に着くまでの混雑は渋谷の交差点並み・見えるのは前の人のお尻のみ・山小屋は雑魚寝」である。キチンとしたポリシーによる毅然としたルールが必要である』と指摘する。

今年の実験は終わったが「例年登山者は7月~8月だけでも30万人を超す。3億円を何に使うのか?」である。山開きとともに「3つの診療所」が店開きをしている。報道によると「日本一標高の高い診療所・富士山衛生センター」には例年を上回る高山病患者が押し寄せているという。「無謀登山の10才代・よせばよいのに中高年代で9割」とのことである。この調子だと新記録は確実と言う事である。山岳映画のテーマではないが「高山病は重症化すると命を落とす」のである。専門家は「薄着の無謀な弾丸登山者・呼吸器に問題がある喫煙者や運動不足の人・自分のペースで登れない団体登山者」が危ないと言う。登山者の命を守り・不埒な登山者を締め出し・富士山の自然を守るには『入山料(1人/5000円以上)の義務化+弾丸登山の禁止+1日の登山者数は宿泊施設の雑魚寝ではない宿泊人数の合計』が筋と思うのである。山小屋経営者やお土産屋の「売らんかな」の思惑はまずいのである。お盆休みの「富士登山」をやめる必要はないが「慎重に・状況を観察しながら・途中中止も恐れず」・・・。

[気になる記事から時代のキーワードを読む/ライター 井上信一郎]

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