子供の痕跡を探す検証であってほしい

NewsCafe / 2013年8月28日 15時0分

東日本大震災で、児童と教職員合わせて84人が犠牲となった宮城県石巻市の大川小学校の、当日の避難行動や事後対応を検証する「大川小学校事故調査委員会」の第四回目の会合が8月24日、石巻市内で行なわれました。とくに事後対応については、新たに論点が出されました。直後の緊急対応や被災者・遺族等の支援のほか、事故からの教訓抽出や反映についても提示されました。ただし、中間報告を含めて、当日、学校では何があったのかを、まだ公表していないために、いらだちを隠せない遺族もいる。

検証委で新たに提示された事後対応の論点は、1)関係機関が、事故・災害の対応として実施しなければならない各種対応として、A、事故直後の緊急対応、B、行方不明者の捜索、2)関係当局による被災者・遺族等の支援として、A、生存者・遺族に対するこころのケア、B、被災者・遺族等への説明・情報提供、C、継続的、多面的な支援、3)事故からの教訓抽出・反映として、事故調査・再発防止----があげられました。 JR西日本の福知山線脱線事故の事故調査委にかかわった佐藤健宗さんは、「生存教諭が津波被害の詳細をできるだけ早く話をしていれば、早期に救出できたのではないか。また、情報提供として、市教委はマスコミに先に発表し、あとで遺族が知る、ということが多く、被災者・遺族への優先的な取り扱いをすべきだった」などと話していました。

事故対応をめぐっては当初、検証委員会では触れないのではないかと言われていたのですが、市教委の事故対応で遺族らの反発を招き、この調査委が設立した経緯もあり、取り上げることになったのです。その意味では、市教委の不十分な対応が検証されることになっています。 一方、調査委では、中間報告でも、3月11日の地震直後に何があったのかを提示しませんでした。これまで市教委は独自調査をし、教職員や児童たちの会話、さらには地域の人たちの言動などをまとめています。しかし、生存教諭からのヒアリングが十分に出来ていないことなど、当日の行動が説明しきれていない点があります。 もちろん、地震当時に学校にいた教職員11人中10人が亡くなりました。

そのため、詳細な話し合いの中身や意思決定について解明できないかもしれません。しかし、生存教員や生存児童のヒアリングをしていけば、何らかのヒントが出されるかもしれません。 「山さ、逃げっぺ」と、亡くなった児童が発言したとも言われています。なぜ、避難が遅れたのかをできるだけ詳細に検討する必要があります。このヒアリングの状況が不明瞭なために遺族はいら立っています。検証委は「誰にいつ話を聞いたのか」は公表しないことにしています。そして、詳細なことは「最終報告までに出す」との一点張りです。そのため、当初期待していた遺族のなかにも不信感が芽生えてきています。

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