【解説】「トランス脂肪酸」の表示問題

NewsCafe / 2014年2月7日 15時0分

F・Bつながりのコマースバイヤーの女性は「猛烈なグルメ」である。毎日アップされる食日記」は実に多様で「文章もさることながら写真が美味しそう」なのである。彼女の隠された願望は「せめて15Kgは痩せたい」である。「脂っこい物」が好物の様で「願望はなかなか…」と思うのである。彼女の「食写真」によく登場している「サクサクした食感やベタベタしない揚げ物」は食欲をそそるが、その調理に使われているマーガリンや油に「問題のトランス脂肪酸」が含まれているのである。

アメリカでは『肥満のもとは「ジャンクフードに大量に含まれるトランス脂肪酸」であると言う事で「米食品医薬品局(FDA)が段階的に禁止する方針」を打ち出していたが、いよいよ「食品に用いることを原則禁止する規制」が実施される』のである。

識者は『トランス脂肪酸はマーガリン&ショートニング・マヨネーズなどの油脂・それらを原料として製造された食品・加工油脂で揚げたフライなどに含まれていることが確認されている。脂質の一種であるトランス脂肪酸は、牛や羊の内臓で微生物によって生成され乳製品や肉に含まれる反すう動物由来のもの・工業由来のものに大別される。主に問題とされるのは工業由来のものである。植物油を製造する際に「油の臭いを取り除くために高温で加熱処理したり・水素を加えて常温で固まりやすい硬化油に加工したりする過程」でトランス脂肪酸は生成される。含有量が多いのは「油脂含有率が80%以上のマーガリン・80%未満のファットスプレッド・パンやビスケットなどの原料・ポテトを揚げる調理油として使われるショートニング・コーヒーに入れる液状のクリームなど」である。

トランス脂肪酸の過剰摂取は「悪玉コレステロールといわれているLDLコレステロールを増加させ・善玉コレステロールといわれているHDLコレステロールを減少させる」ので「動脈硬化・心臓疾患・ガン・免疫機能・認知症・不妊・アレルギー・アトピーなどへの悪影響」が報告されている。アメリカではトランス脂肪酸の一人当たりの摂取量は「20歳以上の大人で一日当たり平均約5.8g」である。日本では「トランス脂肪酸の摂取量は硬化油・乳製品・肉・バター・精製植物油の摂取量を考慮して推計しても一日当たり平均1.56g」となっている。WHO(世界保健機関)とFAO(食糧農業機関)も「最大でも1日当たりの総エネルギー摂取量の1%未満とするように」と勧告している』と言う。

専門家は『以前から脂肪の取り過ぎが問題だった欧米と違い日本人は元々の摂取量が少ない。通常の食生活をしている限り健康への影響は小さい。逆に脂質は「たんぱく質、炭水化物と並ぶ三大栄養素の一つ」でホルモンや細胞膜の材料にもなる。トランス脂肪酸を避けようと神経質になって脂質を極端に減らせば、かえって健康を損ないかねない。 日本では「メーカーに含有量の表示義務がない」ことの方が問題である。消費者庁は15年春施行を目指す「食品表示法」で「加工品でのトランス脂肪酸の含有量表示の義務化」を検討しているが「必要性は低い」として見送られる公算が大きい』と心配するのである。理屈はさておき「脂っこい物にはご用心」である。

[気になる記事から時代のキーワードを読む/ライター 井上信一郎]

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