世界自殺予防デー

NewsCafe / 2014年9月10日 15時0分

9月10日は「世界自殺予防デー」です。WHOのレポート「自殺を予防する 世界の優先課題」が発行されました。世界の自殺に関する現状や対策などに関してまとめています。
WHOが「自殺は主要な公衆衛生上の問題」と位置づけていましたが、世界レポートの発行は初めてです。科学的根拠にもとづいた自殺対策を推進させるものになると思われます。
WHOのレポートは日本語版もあります。WHOのサイトや日本語版を作成した「自殺予防総合対策センター」のサイトからダウンロードすることができます。
世界で自殺が注目され始めたのは「いのちの大切さ」もさることながら、数的な問題が大きいのではないかと思われます。
レポートの「ごあいさつ」で、WHOの事務局長、マーガレット・チャン博士の言葉が掲載されています。「すべての自殺は悲劇です。自殺による死亡は80万人を越え、それぞれに死には多くの自殺企図が存在します。
親しい人の自殺は、長い時間が経っても、家族、友人、地域に打撃を与え、そのインパクトは計り知れません」と冒頭で述べています。
たしかに真実かもしれませんが、なぜ、残された者の立場を最初に言わなければならないのでしょうか。

私は自殺未遂者や自殺願望者を1998年以来、取材してきました。たまたまこの年から、日本では年間自殺者3万人になりましたが、現在は3万人を割り込んで、2万7千人台(警察庁調べ)になっています。
取材していた人が、その後、自殺やそれに限りなく近い事故で亡くなった人もいます。そうした人たちの声を聞いている私からすると、なぜ、当事者本人の立場を冒頭で代弁しないか?と思ってしまいます。

また「自殺は予防できます」とも述べています。これも多くの自殺を取材してきて思うのは、「予防できる自殺もある」というくらいのニュアンスではないかと思ってしまいます。
しかも科学的根拠に基づいた、という前提条件があります。取材する中で、自殺をしないで生きている人の中には、科学的根拠による対策があったから、というよりは、
周囲の主観的な努力があったから、ということも少なくはありません。

もちろん、各国の公衆衛生の担当者に向けて書かれたものでしょうから、「自殺は予防できます」という前提がなければ、自殺に関する取り組みをするモチベーションが高まらないでしょうし、
このレポートを作成するのは、各国の政治家を説得し、予算獲得をするための手段でもあるでしょう。その意味では、そうした表現はしかたがないのかもしれません。

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