DJ KOO、あらゆる分野をdigる源は「やっぱり“DJ魂”」

dwango.jp news / 2020年3月10日 7時0分

DJ生活40周年を迎え、ますます幅広いジャンルの音楽を駆使したDJプレイ。さらには、バラエティ番組で見せるコミカルな姿にSNSでは親しみやすいキャラクターと、多方面への死角なき活動を展開する「TRF」のリーダー、DJ KOO。

そんなDJ KOOが3月4日、渾身のコンピレーションMIX CD『オドレーJAPAN! ~歴代オドレル J-POP 日本代表~』をリリースとあり、早速直撃取材を試みた。


――いきなり目に飛び込んでくるのが素晴らしいジャケットアートワークです。これは店頭で手に取ってくれる方が増えそうですね!

DJ KOO

レコードが主流だった頃の言葉「ジャケ買い」ってあったじゃないですか。これは40周年を迎える僕の DJ生活の中で大きな“アイテム”だったりもするので、“ジャケ買いアイテムとして出したい”という思いがあり、原哲夫先生にダメ元でお願いしてみました。今回のプロジェクトチームで「どんなジャケットにしようか」って話し合う中で、「とにかくジャケ買い出来る作品」「インパクト重視」というキーワードが上がってきたんです。そしてDJとして散々色んな曲を扱ってきた現場の風景と百裂拳のイメージが重なるんじゃないかというアイデアが浮かびました。原哲夫先生がこういう遊び心を描いているコラボ作品ってあまり無かったので、本当にダメ元でお願いしてみたんです。すると、DJ KOOの奇天烈な感じと派手な世紀末のダンスフロアというインスピレーションが浮かんだということで、OKを頂けたというのが経緯です。


――“ダメ元”でのお願いから、このDJ KOOさんと原哲夫先生の作風が「百裂拳DJスクラッチ」でドンピシャマッチングです。ご自身でご覧になった際はいかがでしたか?

DJ KOO

もう令和イチ上がりました!


一同

(笑)


DJ KOO

上がるでしょー!でもこういうことなんですよ!自分が子どもの頃であったり、学生の頃であったり、実際に体験してきた漫画やアニメ、そして音楽を、今改めて手にとって体感できる。これは嬉しいことなんじゃないか、喜びで同調出来るのではないかと思っていたんです。


――今回のコンピレーションMIX CDは老若男女問わず楽しめる素晴らしい楽曲ラインナップとなっていますが、選曲はどのように行われたのでしょうか。

DJ KOO

僕がDJ生活を40年続けてきたなかで、ディスコの時代、クラブの時代とありましたが、洋楽の中でプレイされていくJ-POPって、みんなが踊って歌えるまさに“キラーチューン”なんですよ。そんなキラーチューンを並べ、100曲以上あった中から、「時代」「曲調」「バランス」を考慮し、この38曲になりました。


――MIXの具体的なお話になりますが、『CAT'S EYE』を歌う杏里さんの「OK GIRLS」というセリフからピンク・レディー『渚のシンドバッド』という流れには度肝を抜かれました!

 DJ KOO

ここ凄いでしょ!DJ-MIXって聞いてくれている人や、踊っている人たちの“グルーヴ感”を止めちゃいけないことに加え、次の曲が来た時の“キター!”っていうあの感じを最大限に盛り上げるのがプレイの妙技なんですよ。この繋ぎをあげてくれたのは嬉しいですね~!


――久々に音楽を聞きながら震えました!「すべての楽曲を知り尽くされているんだな」と驚かされる部分が詰め込まれた作品ですが、繋ぎ・MIXの部分でDJ KOOさんならではのこだわりはあるのでしょうか。

DJ KOO

どの部分にも言えることですが、長年自分でDJプレイをして、フロアでお客さんを沸かせてきたという経験が染み付いているので、自然と導き出せたものです。そうでないと、なるべくテンポの近い曲をなるべくキレイに繋いでいくという“作業”になってしまうんですよ。なので、あえてそこは「次にこのフレーズがきたらカッコイイんじゃないか」とテンポではなく“ノリ”を優先で考えていきました。


――今回の作品はまずどなたに聞いてもらいましたか?そして反応などいかがでしたでしょう。

DJ KOO

もちろん最初に聞いてもらったのは、家族です!主婦代表と学生代表ですから。この2世代が聞いてどうなのかなと思ったら、やっぱり母と子どもの間でコミュニケーションが生まれてるんですよ。「ピンク・レディーこの時代はみんな踊れたのよ!」といった世代を超える親子のコミュニケーションツールにもなっていたので嬉しかったですね。やっぱりアルバムを聞いて、親子でコミュニケーションをしている姿っていいですね!


――我が家でも全く同じ状況で母と娘のコミュニケーションツールになっていました。

DJ KOO

奥さんが説明したがるんですよね(笑)その状況って、このCDを聞いた人たちが“上がってる”状況じゃないですか。これなんですよね!


――まさにその通りだと思います。今回のCDではJ-POPに懐メロ、そしてDJシーンでは洋楽にクラブミュージックからアニソンまで幅広すぎるジャンルをお持ちですが、日常で音楽に費やしている時間はどのくらいあるのでしょう。

DJ KOO

実際に自分のスタジオで音楽に費やす時間、作業を含め新しい曲を探したりするのは日々最低でも3時間くらいは携わってますね。先日なんかは、新型コロナウイルスの影響でイベントが中止になってしまったので、配信でDJをやったんです。その際は準備や曲集め、実際のDJプレイ1時間半を含め4~5時間は費やしています。


――この時の突発DJ配信はTwitterのトレンドにあがってくるほどでしたね。

DJ KOO

そうなんですよ!今までアイマス(アイドルマスター シンデレラガールズ)とキンプリ(KING OF PRISM -Shiny Seven Stars-)って別々のジャンルとして認識されていたところがあって、あまり一つになる機会が無かったんですよね。それが曲で音楽で一つになれると、「相手方の曲もいいなぁ!」「これもいいね!」という会話が生まれたりするんです。ちょうど休校で卒業式ができなくなっちゃった学校も多かったじゃないですか。だから、最後にゆずの「栄光の架橋」をかけて「みんなでおめでとう!って言おうよ!」って声を掛けたら、コメントでみんなが「おめでとう!」って言ってくれて。


――この流れは熱すぎますね!

DJ KOO

ホントに熱かったです。アニメやゲームを始めとする色々なジャンルのコンテンツには、元々親和性があると思っていて、僕はそれを大切にしています。

――DJ KOOさんは全てのジャンルの音楽に対して、今でも“digる”という作業を続けてらっしゃるということですか?

DJ KOO

もちろんです。今回のCDにも詰まっているんですが、僕のこだわりは“常に現場のDJであること”なんですよ。クラブのお客さんって遊びに来てるわけじゃないですか。お酒飲んだり友達と話したり。その中で営業としてのDJも出来て、お客さんを楽しんでもらうことが出来なければ、CDや作品を出したところでどうしても上辺だけになってしますんです。現場のリアルタイム感を得られる、“現役であるということ”。これが僕のこだわりです。現場で若いDJと一緒になる際も、芸能活動をしているDJ KOOとして名前や存在で対峙するのではなく、あくまでもDJ同士のDJプレイで対峙できるように。これが第一前提ですね。


――バラエティ番組でのご活躍だけでなく、YouTuberコラボやTikTokでの活動など新しいものを取り入れて取り込んでいく力、あらゆる分野をdigっていく力がずば抜けている印象ですが、この力の根源はご自身でどのようなものだと思われますか?

DJ KOO

やっぱり“DJ魂”じゃないでしょうか。DJってその時代の流行や先駆けを常に意識して、活動していくスタイルだと思うんですよ。それは僕がDJを始めた18歳の頃からそうです。特に80年代の流行は、ディスコでかかっている曲が流行る、ディスコで着られている服が売れる、ディスコから流行がうまれるという時代でもあったので、自分も機材やDJスタイルを筆頭に“新しいものを取り入れていく” “流行を追うのではなく、シーンを作っていけたら良いな”という姿勢を今も貫いています。「盆DJ」という盆踊りでDJをするスタイルでは新しい流行、新しいシーンを作れてきているのかなとも思いますね。


――多方面過ぎるほど多方面でのご活躍が印象的なDJ KOOさんですが、息抜きでハマっていることなどありますか?

DJ KOO

やっぱり落語!移動中なんかでも落語を聞いちゃいますね!立川談志師匠フリークなので、古典落語は常に聞いてますね~!あとは音ゲーにハマってますね!


一同

(笑)


――古いものから新しいものと、新旧の垣根もないんですね!

DJ KOO

もうアイマスにハマってしまって、シャンシャンシャンシャンやってるんですよ!去年アイマスのナゴヤドーム公演に出させて頂いて、そこから「P(アイマスプレイヤー、プロデューサーの略称)」としてシャンシャンシャンシャンやって、クリアできたら画面のスクショをSNSにあげたりして。50代後半から音ゲーにハマるっていうのも“DJ魂”の為せる技ですね!


一同

(笑)


――本当にそうですね。どの方面にもDJ魂で一貫してらっしゃいますね!先程少し「機材」というお言葉ありましたが、この40年DJ機材の進歩も大変なものだったと思います。現在のシーンはどうご覧になっていますか?

DJ KOO

それこそ昔はアナログレコードでしたが、今はPCがコントローラーです。良いところと悪いところがあって、昔は曲と曲を繋げるMIXでテンポを合わせながらヘッドフォンで聞いて、曲をうまく繋げていくという作業がDJの基本だったんです。今はそのほとんどをPCがやってくれます。テンポも合わせてくれるし、オートで繋いでくれたりもします。そういった部分がDJの基本ではなくなってしまったので、よりしっかり曲を聞かなければいけないなと僕は思っています。曲調にしても、これは16ビートの裏にノッてるな~であるとか、曲のグルーヴをしっかり抑えて選曲し、繋いでいかないといけないと考えていて、ボタン一つで繋がっていく便利さを安易に捉えてはいけないと思っています。僕も作業場ではPCを使いますが、クラブではPCを使わないようにしているんです。


――これはどのようなお考えでPCを現場に持ち込まないという姿勢なのでしょうか。

DJ KOO

カッコつけた言葉で言うならば、「PCディスプレイを見てるなら、フロアを見ていたい」。常にお客さんを煽ったり、「見てるよ!」ってライブレスポンスを共有することはすごく大事だと思っているので、PCは持ち込んでいません。横向いてPCディスプレイ覗いて曲を選んでたら、素に戻ってしまう気がしていて。


――魅せ方や所作の随所にまで“DJ魂”が刻まれていますね。それでは最後の質問になりますが、“DJ魂”がこれでもかと刻み込まれたコンピレーション MIX CD『オドレーJAPAN! ~歴代オドレル J-POP 日本代表~』の聞き所、魅力をお願いいたします。

DJ KOO

このCDの制作を始めた頃は、まさかこの時期に新型コロナウイルスで大変な状況になることは想像もしていなかったんですけど、こういう日本が元気を失っている今だからこそ、家の中にいる人、ライブやイベントに行けなくなってしまった人たちにこの世代を飛び越えるアルバムを聞いてもらって、ハッピーになってもらえたら。次始めることに前向きになれたり、元気をだしてくれたら嬉しいなと思っています。そもそも日本を元気に、元気な笑顔を共有できる作品に、みんなの活力の源になってくれればというコンセプトで作っていたアルバムなので、3月4日という発売時期が時期だけに改めて使命感を感じています。


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