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韓国が戦争犯罪を認めない訳

ニューズウィーク日本版 / 2013年10月16日 14時21分

「韓国兵の行為にはメディアも人権活動家も目を向けなかったから、韓国側は知らぬ存ぜぬで通すことができた」と、ベトナム戦争の元従軍記者でベトナムや韓国についての著書もあるドナルド・カークは指摘する。「以前、ベトナムで戦ったことのある韓国兵が300人殺したと自慢げに話すのを聞いたこともある」 



 今日、ベトナムと韓国は経済的に強く結び付いており、どちらの側にも過去をほじくり返す気はなさそうだ。ベトナムへの投資額で韓国は世界第4位、二国間援助額では第2位だ。ベトナムのグエン・タン・ズン首相も、韓国を今日の繁栄に導いたサムスンのような財閥の成功例に学びたいと公言している。

 韓国人も、今さらベトナム戦争の話はしたがらない。韓国は民間人虐殺を認め、謝罪すべきかと問うても、韓国の学者や政治家は口を開こうとしない。

 韓国のある女子学生に言わせると、ベトナム戦争などは過去の話で、今さら考慮に値しない。問題の根本にあるのは「人種差別」で、ベトナムなど歯牙にもかけない韓国人が多いという。

 ただし日本は「本当に気に障る」らしい。占領統治の歴史と戦後のライバル関係もあり、日本の悪行を暴くといえばたちまち国民は団結する。

 「格下」のベトナムに自ら行った蛮行は気にしないが、日本にされたことは絶対許せないというわけだ。

From GlobalPost.com

[2013.10. 1号掲載]
ジェフリー・ケイン


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