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黒田日銀の「金融抑圧」に出口はない - 池田信夫 エコノMIX異論正論

ニューズウィーク日本版 / 2013年11月5日 17時2分

 これは政府が資本増強できるが、日銀が債務超過になったという事態が市場にパニックを引き起こし、国債市場が崩壊するおそれがある。こういうときも横並びで逃げ出すのが、90年代のバブル崩壊でもみられた「金融村」の習性である。

 黒田総裁は国会で「出口戦略を考えるのは時期尚早だ」と答弁したが、時期尚早なのではなく、もう出口はないのだ。日銀が国債を売却するそぶりを見せただけで邦銀や生保が逃げ出すから、売るに売れない。

 FRBがなかなか「出口戦略」に踏み切れないのも、量的緩和をやめた途端に金利が上がるからだ。ダラス連銀のフィッシャー総裁は、FRBの出口戦略をイーグルスのヒット曲「ホテル・カリフォルニア」にたとえて「いつでもチェックアウトできるが、決して出ることはできない」と語った。

「ホテル・クロダ」も激しく量的緩和を続けないと失速する、出口のない迷宮である。その先に待っているのは黒田氏の待ち望んでいる「2%の安定したインフレ」だろうか、それとも...

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