多忙な今の時代だからこそ! 「急須で入れた緑茶」が全世代の日本人から支持される理由
ニューズウィーク日本版 / 2014年3月6日 10時0分
昨年12月に、ユネスコの無形文化遺産への和食の登録が決まったことから、「急須でいれた緑茶」が文化遺産として登録されるべきかどうかたずねたところ、約半数の43.8%が「登録されるべき」と答え、賛同している。
今回の調査を実施した静岡県立大学の岩崎邦彦教授(農業経済学)は、「日本人にとって緑茶はいわば『国民飲料』であることが裏付けられた。若い世代では急須を持っていない人も増えているが、それでも多くの人が、緑茶を日本の食文化に欠かせない、大切にしたい文化だと捉えている」と、分析している。
岩崎教授はまた、日本人の多くが、「急須で緑茶を飲む」ことで得られる家族の団欒や、精神的なくつろぎ、リフレッシュといった情緒的な価値にひかれていることに注目する。食生活が多様化し、欧米化した現在でも、売り方などの工夫次第ではまだまだ緑茶の需要を生み出すことができるはずだと指摘する。
健康的な和食の人気は近年外国でも高まっているが、和食と共に緑茶の認知もまた世界に広がりつつある。昨年、同大学がアメリカ人の消費者を対象に実施した調査では、和食が好きな人ほど緑茶が好きな傾向が高いことがわかっている。日本から国外への緑茶の輸出は、過去10年間で3倍以上も伸びている。
仕事に追われて多忙な毎日を過ごす時代だからこそ、急須で緑茶をいれてほっと一息つく時間が貴重だとも言えるだろう。今年はそんな伝統的な緑茶の楽しみ方が、あらためて見直されることになりそうだ。
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