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アメリカなき世界に迫る混沌の時代【後編】

ニューズウィーク日本版 / 2014年4月23日 12時40分

 過去10年、アメリカの他国への介入がさまざまな結果を生んだことを考えれば、それを避けようとするのも理解できる。10年以上にわたるアフガニスタンとイラクにおける戦闘で多大な国費を使ったと、アメリカ国民は感じている。テロなどの予測不能な攻撃を受けないためにアメリカは世界の舞台から遠ざかり、喜んで傍観者となるだろう。

 しかし少なくとも冷戦以前からの数十年で、今ほど世界的な騒乱の危機にあったことはない。アメリカなき世界では、混乱の可能性は飛躍的に高まる。アメリカは困難から逃げるのか対処しようとするのか、その問いに答えるのはアメリカ人自身だ。

 なぜ世界の主導的役割を果たすべきかをアメリカ国民に説明することは、以前ほど簡単ではない。ソ連の脅威を喧伝できた冷戦時代はもっと単純だった。
アメリカのある世界、なき世界はあらかじめ決められたものではなく、選択の問題だ。アメリカがこの単純な真実を思い出し、そして他の国々がそれを受け入れるのに新たな悲劇を必要としなければいいのだが。

[2013.12.31号掲載]
★ウィリアム・ドブソン(スレート誌政治・外交担当エディター)


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