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EUの次期トップ、ユンケルを待つ欧州の矛盾

ニューズウィーク日本版 / 2014年7月24日 18時17分

 この緊縮財政策を見直す方針を示し、南欧諸国の支持を得たことがユンケルが委員長に選出される大きな材料となった。先週の欧州議会でユンケルは、ヨーロッパが「増え続ける債務の上に持続的成長を築ける」とは考えていないと表明。今後3年間で、総額3000億ユーロの官民投資を行うと公約した。

 イギリスとの「仲直り」も課題の1つだ。キャメロンはユンケルの委員長選出を「重大な過ち」と批判し、イギリスはヨーロッパとのさらなる統合に慎重姿勢を示している。17年には、EU残留の是非を問う国民投票も予定されている。

 注目すべきは、ユンケルがイギリスの欧州議員に重要ポストを割り当てて、懐柔できるかどうかだろう。少なくとも、「自分の任期中に新たに加盟国を増やすことはない」と表明して、イギリス政府を安心させることはできた。イギリスからの独立を目指すスコットランドには残念な話だが。

[2014.7.29号掲載]
マット・スキヤベンザ


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