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産油国ベネズエラが原油を輸入する不思議

ニューズウィーク日本版 / 2014年10月22日 16時2分

 ベネズエラの国営石油会社(PDVSA)は今週、アルジェリアから輸入した軽質原油の第一便が今月到着することを明らかにした。世界最大の原油埋蔵量を誇り、世界第11位の産油国であるベネズエラが、原油を輸入するのは今回が初めて。

 原油輸出はベネズエラ政府にとって最大の財源だが、最近は生産が減少して外貨が以前ほど得られず、経済が悪化している。生産減少の主な原因は、PDVSAの杜撰な経営にあると批判されている。

 その一方、世界の原油価格は6月以降、25%以上も下落している。

 ベネズエラが産出する原油は、ほとんどがアスファルトや重油などに精製される「超重質原油」。重質原油を輸出するには、運搬しやすくするために軽質原油などを混ぜる必要がある。近年はベネズエラ国内の軽質原油や中質原油の備蓄が減少したため、重質原油を薄めるために石油から精製されるナフサを輸入していた。

 しかしナフサの価格が最近上昇し、PDVSAは低価格の代替品として軽質原油の輸入を検討していた。今回アルジェリアから輸入される200万バレル(約22万7000トン)の軽質原油は、ナフサの代わりに重質原油を薄める材料として使われる。

 先月までベネズエラのエネルギー相を務めていたラファエル・ラミレスは、軽質原油の輸入が問題解決の「最後の手段」だと語っていた。

ブリアナ・リー

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