1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

ピケティを読まないで「格差社会」を指弾する日本人 - 池田信夫 エコノMIX異論正論

ニューズウィーク日本版 / 2015年2月5日 18時12分

(図2)

 上の図2(出所は産業構造審議会)のように、現在世代に対する将来世代の生涯負担を比べると、他の国に比べて日本が突出して大きく、超過負担が169%にも達する。将来世代の負担は、今の高齢者に比べて1億円近く多い。この原因はピケティのいう資本主義の矛盾ではなく、社会保障のゆがみを是正しない政治の貧困である。

 日本経済の最大の問題は格差ではなく、みんな平等に貧しくなることだ。2014年の実質成長率はほぼゼロで、実質賃金は2.5%下がった。野党は「格差が拡大するから派遣労働を規制しろ」というが、規制を強化すると雇用が減るだけだ。安倍政権の「賃上げ要請」も、春闘に参加する大手企業の正社員の賃金だけを上げて非正社員との格差を拡大する。

 ピケティの主張とは逆に、日本には資本主義が足りないのだ。日本の株主資本利益率は上場企業の平均でも5%程度で、アメリカの1/3、ヨーロッパに比べても半分である。最近で格差が縮小したのは、小泉政権で成長率が上がった2000年代なかばだった。成長がすべてを解決するわけではないが、成長しないで格差を解決することはできないのだ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください