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ミャンマーにクリミア型侵略? 中国系住民と共産党の「絆」

ニューズウィーク日本版 / 2015年3月5日 16時28分

 76年に毛が死去したのに伴い、「世界革命」も単なる幻想に終わると、元紅衛兵たちはそのままコーカンに定着。武器を手にしたケシ栽培民に姿を変えた。

 中国人に「リトル・マカオ」との愛称で呼ばれているコーカンは実質的に中国内地の都市と何ら変わらない。漢字の看板が立ち並び、中国語が響き渡る。携帯は中国移動(チャイナ・モバイル)の電波に頼っているし、学校の教科書も隣の雲南省で印刷製本されたもの。店に入ればカジノだけでなくドラッグも満喫でき、土日になると中国人が殺到して「爆買い」する。もっとも、この地で産出される違法ドラッグは雲南を経由して日本にも流入してきている。

「コーカンの中国系武装勢力の装備が急激に改良され、強くなってきたのは事実。しかし、彼らだけで政府に抵抗できない」と、イギリス統治時代から政府軍と戦ってきた勇猛果敢なカチン族の幹部らは分析する。既に雲南軍区に属する人民解放軍の兵士が潜入したとの情報もある。「コーカンは中華民族の領土。毛のようにわれわれを見殺しにしないで」と、現地の指導者は華僑のネットワークを利用して中国への編入を求めている。

 中国の干渉を許す口実も確かにある。ミャンマーのテイン・セイン大統領による脱中国依存政策だ。中国による南シナ海での強硬姿勢が世界の不安定化の一因となっている現在、毛時代に下放青年だった習がいかなる姿勢で臨むかが注目される。

[2015.3.10号掲載]
楊海英(本誌コラムニスト)


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