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中国の植民地主義を黙認した日本の失点

ニューズウィーク日本版 / 2015年5月12日 17時6分

 安倍は先週のバンドン会議での演説で「10原則」に触れて「侵略」に言及。しかし、尖閣諸島と南シナ海で覇権主義的な行動を取る中国に対し、「新植民地主義・中華帝国の膨張を中止するよう」要請しなかったのは残念だ。

 中国は近代に入ってから万里の長城の外側の諸国を占領して自国の領内に組み込んだ。「砂を混ぜる戦略」といわれるように、内モンゴルやウイグル(東トルキスタン)、チベットに中国人を大量に移住させて人口を逆転させてから自国領とした。

 現在でも国境を越えてミャンマー(ビルマ)やラオス、モンゴルで鉱物を「略奪」し、メコン川に巨大なダムを建設して現地の生態系を破壊。同じく覇権主義的な手法はアフリカのスーダンなどでも見られる。中国流の植民地開拓は進出先で現地の人々を雇用せずに、もっぱら中国人を連れてくるのが特徴だ。世界中に中国人という砂を混ぜ続けている。

 世界は今、アジアとアフリカ諸国が玄関先で欧米の植民地行政官を見送る儀式に参加している間に、裏の勝手口から中国人の植民者が入り込んだことに気付き始めている。安倍は戦後70年に日本が歩んできた平和貢献の精神をアピールするのはいいが、中国が開拓しつつある新植民地体制を抑えるよう、もっと発言すべきだったのではないだろうか。

[2015.5.12号掲載]
楊海英(本誌コラムニスト)


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