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大統領選共和党候補たちの不安だらけの外国ツアー

ニューズウィーク日本版 / 2015年6月26日 11時0分

 初期の世論調査では共和党のトップを走っていたウォーカーだが、これで大統領としての資質に疑問符が付いてしまった。

 一方、外国訪問で株を上げた共和党政治家もいる。マルコ・ルビオ上院議員は、11年に上院議員になって最初の2年間で8カ国を訪問。昨年は、アジアの同盟国である日本、韓国、フィリピンを歴訪し、安倍晋三首相とも会談している。13年には、ロンドンの権威ある王立国際問題研究所で講演し、オバマの外交政策を厳しく批判した。

 ルビオの場合は、上院で外交委員会に所属していることに加えて、早い段階から外国訪問を始めていたことが功を奏しているのだろう。
 
 もっとも、共和党の面々にとって最大の試練は、外国首脳と不慣れな会談をすることではない。オバマの外交に代わる説得力ある外交戦略を打ち出さなくてはならない。

 共和党の出馬予定者のほとんどは、もっと力強い外交を主張し、ロシアや中国、ISISに強い姿勢で臨むべきだと言う。しかし、具体的にどういう外交を行うのか。単にマッチョな言動をするだけでは十分でない。

 いくら外国訪問を重ねたところで、パスポートのスタンプの数ではクリントンに勝てない。重要なのは、外国を訪ねて外交政策のアイデアを持ち帰ることだ──記念写真ではなく。

[2015.6.30号掲載]
ウィリアム・ドブソン


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