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タブレットが子どもたちの生活能力を育む──離島や過疎地でのICT教育事例から学ぶこと

ニューズウィーク日本版 / 2015年7月28日 11時52分

 ICTを利用した交流授業の例もある。熊本県の人吉市立人吉東小学校と東間小学校では、「総合的な学習の時間」に地域を紹介する新聞や動画を作成。学校間をテレビ会議システムでつないでプレゼンテーションを行い、お互いの感想や意見を元に情報を追加・修正し、「よりよく相手に伝えるためにはどうすればよいか」を考える授業を行っている。この2校の生徒たちは同じ中学校に進学するため、入学前に親交を深めて仲間意識を高めるという効果もあったと言う。

 もちろん、ICT教育に立ちはだかる課題は多い。平成25年度にICT活用指導力に関する研修を受講した教員の数は全国平均で約3割と少なく(99.9%を実現したのは佐賀県武雄市だけだ)、タブレット端末の選定や整備には各地で問題も発生している。教務に利用するのであれば、情報セキュリティにも十分に配慮しなければならない。

 しかし、今の子どもたちが将来どんな職業に就こうと、またどんな場所に住もうと、「ICTを利用しない」という選択肢はほとんどない。だとすれば、子どものタブレット利用の是非を問うよりも、「生活能力のひとつとしてのICT利用をどうやって身につけるか」を考えるのが建設的ではないだろうか。

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