1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

アメリカがトルコのクルド人空爆を容認

ニューズウィーク日本版 / 2015年7月29日 19時0分

 もっとも、PKKに関する米政府の公式見解は変わっていない。

 週明けの緊迫した記者会見のなか、国務省のジョン・カービー報道官は、米政府は常にトルコが「テロリストから自国を守る権利」を尊重してきた、と語った。

 トルコがISISに対する空爆とPKKの拠点に対する空爆はどちらも同じ「対テロ作戦」の一部と言う一方で、カービーはトルコのPKKに対する攻撃は「ISISに対する攻撃とは別物だ」と言った。記者たちは発言の矛盾を追求したが、カービーはあくまで同じ主張を繰り返した。「2つの攻撃は別のものだ」

 しかし、トルコ軍が攻撃の標的としてPKKと他のクルド人勢力とを区別するのは困難だ。もし無差別に攻撃が行われるようになれば、アメリカがISISに対する戦いとPKKに対する戦いを「別物」と言い張るのも難しくなるだろう。

 現に、PKKと協力するYPGは週明け、トルコ軍の戦車が国境のシリア側にあるクルド人の村Zur Magharを夜通し砲撃し、兵士4人が負傷したと発表した。

「トルコ軍はISISを標的にする代わりに、我々の味方を攻撃している」と、YPGは声明で言う。「トルコはこの侵略行為をやめ、国際的指針を遵守すべきだ。我々の戦闘員と軍事拠点に対する攻撃を直ちに止めるべきだ」

 トルコ政府は、今度の軍事作戦でYPGを標的にしたことはない、と否定した。

ティモシー・マグラス


この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください